密室は御手の中

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密室は御手の中

  • 著者名:犬飼ねこそぎ
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 光文社(2021/07発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334914158

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内容説明

深山の奥深くに、新興宗教『こころの宇宙』の総本山、心在院はある。さらに山をのぼったところにある瞑想室が掌室堂だ。ここには、百年前、瞑想中の修験者が施錠された堂から消え、山中で発見されたという逸話が残る。弱体化しつつある『こころの宇宙』の、数少ない拠り所だ。しかし、新たな密室殺人が起こっても、神はここにおわすのだろうか……? 神に挑んだ探偵は、真相にたどり着けるのか。鮮烈なる本格推理デビュー作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

麦ちゃんの下僕

187
読メ登録250冊目は、あの相沢沙呼さんが「今年の1位」と激賞するこちらの作品を♪︎ いや~本当にスゴかった!まず章題が全て「○○は△△の中」で統一されている時点で、この作者ただ者ではないな!?と期待が高まり…事件発生後僕が真っ先に思い浮かべた推理が直後に披露・否定されて、この作者なかなかやるな!?と唸らされ…その後も作者の仕掛けた“ミスリード”という罠に悉く引っ掛かり続けました…もう清々しいまでの完敗です(笑) 自分で推理するタイプの人間ほど楽しめるであろうこの作品…僕の中でも「今年の1位」に認定です!2021/10/14

ちょろこ

154
終盤がすごい一冊。山中にある新興宗教「こころの宇宙」。そこで起きた密室殺人事件。舞台が新興宗教というだけあって、宗教絡みな論理にとっつきにくさ感は否めないけれど本格ミステリとして満足な楽しさ。教祖 密と探偵 和音の、強者レベルの推理合戦は面白い。しかもこの密室の仕掛け、常人離れ感がすごい。閂の仕掛けといいものすごくこっているけれど想像はしたくないレベル。そしてとにかく終盤に圧倒された。誰が真犯人かのこの畳み掛け、何回も遠くへ転がされては引き戻される感覚は大好き。そして何気に各章タイトルがセンス良くて好き。2021/09/24

みっちゃん

148
長閑、というか、読みながらうたた寝しそうになる場面設定、人物紹介、からの。密室バラバラ殺人事件発覚からの怒涛の展開。犯人はお前だ!いや、あんただ!一転二転三転、えっ、もう誰も容疑者いないんじゃ、からの。推理合戦、読ませる。読み終わってみれば、犯人の動機、嘗ての神秘的事象の真相、ちょっと弱いのでは、とツッコミたくはあるけれど。帯の「阿津川辰海の次は彼だ」は伊達じゃない。2022/01/13

nobby

140
宗教で始まる物語は、散々密室三昧の展開を経て「神のために」で終わる。そしてまた問われる名探偵たる自覚と苦悩...序盤エンジンかかるまで結構のんびりだったけど、首斬りバラバラ死体発見から一気に来た!「曖昧な動機。限定しきれない容疑者。そして密室の謎 。」と翻弄されながら狭い範囲内で繰り広げられる謎解き合戦!推理の応酬、まさに揚げ足の取り合いを読むのが面白い(笑)でもガチな物理トリック羅列をあまり得意じゃないと思っていたら、終盤のひっくり返しは楽しかった♬殺人の動機とか事象の偏りはちょっと微妙だったけど...2021/12/31

えにくす

117
★4・3 全てのミステリーファンにお勧めの本!名探偵安威和音は山奥の宗教施設を、取材と称して訪れる。そこは教祖を始め、9人の男女が住んでいた。翌日、密室と化した瞑想場で信者のバラバラ遺体が発見される。最初は教義等で入り辛いが、ド派手な事件発生から俄然面白くなる。特に終盤は一同を集めて、ポワロばりの謎解き開始。論理で犯行の可能性を潰して行きながら、真相に迫るのが面白い。トリックも単純だが納得の方法。だがそこから事態は二転三転し、思わぬ展開にハラハラドキドキ。状況が次々と変化するので、最後まで手に汗握る傑作。2021/09/09

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