講談社文庫<br> タマや

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講談社文庫
タマや

  • 著者名:金井美恵子【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2021/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061848290

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内容説明

親猫と5匹の仔猫でぼくは大混乱! 猫をめぐる奇妙な人間たちを語りつつ、若者の内面を描いた、女流文学賞受賞作――突然、猫をおしつけられて、ぼくは困ってしまう。間もなく、5匹の仔猫も誕生した。そこへ、気ままで、気の弱いおかしな人間たちが、次々と押しかけてくる。漂泊しているような頼りない日々。ぼくの密かな夢は、どうなってしまうのだろう? ……猫を飼う青年の頼りないやさしさ、自分探しの哀しみ、孤独な魂と奇妙な友情。現代の若者を描き切った、楽しい連作小説集。女流文学賞受賞作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

98
金井さんは初めてで、これが大当たりだったわけで。 初めてなら『タマや』はどうかと勧められ手に取った次第でありまして前情報無しなもんだから『タマや』っていうから、「猫」か、もしや「花火」かな?なんて軽いノリで読み出した次第です。 これがやはり「猫」でして、硬い話かと案じてましたら柔らかいのでありましてタマが子猫を生みまして産後ウツで「ネエ、あたしって死ぬんじゃないかしら」と鳴けば、ぼく(主人公)が「お前はいい猫だから死なないよ」と慰めるってな具合。 ☆5.02021/02/08

メタボン

36
☆☆☆☆ ひょんなことから猫を預かることになり、その猫を媒介として、血のつながる兄、混血のアレクサンドルとの3人の同棲が始まる。幻惑的な文章、洒脱な会話が面白く、不思議な魅力に満ちている。目白四部作とのことであり、他の作品も読みたい。2021/06/22

501

13
初の著者。最初は異様に長いセンテンスに戸惑ったが、読んでいくうちにひとつうねりに巻き込まれ、いつの間にか心地よい白昼夢に取り込まれていく感覚が面白い。ひとつのセンテンスで複数の物事が連続的に流れていく。いっけん読みにくそうな文体だが、不思議ととても読みやすい。文章の流れが人間の意識の流れに近いからだろうか。本書の人物はみんな複雑な家庭環境を背負い猫的。ひょんと現れてひょんと去る。くっついているようで離れている。そんな人間関係が独特な文体で描かれ芸術的ですらある。2014/06/18

sabosashi

7
文字通り、ネコをめぐっての話で、わりと動きが激しく流れて、そのまま素直についていくのが無難。短篇集ということで、それなりにぷつり、ぷつり切れていく感じ。映画の話が溢れかえっているのもうれしい。文体が特有で、そのまま付いてってしまえばそれだけの話。2018/10/08

green tea

3
猫を飼う青年の話だった。2012/10/19

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