内容説明
人里から隔絶された開拓村に何度も甦る血まみれの記憶。
二十キロ四方に無人の荒野が広がる鎌刈集落で、野地純平は自給自足で生きてきた。清河市はここに民間刑務所を誘致しようとしている。中学時代の同級生・泉敏郎は市の職員として純平に立ち退きを迫らざるを得なかった。だが、純平は断固拒否する。父と祖父が命懸けで開拓した山を守るために…。しかも獰猛な大型犬を従え、ライフルで戦うという。同級生同士の惨劇は幕を開けた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A
18
山奥の限界集落、たった1人でオオカミ犬と住む男。そこに山を切り開く計画が。それぞれの過去に何があったのか、登場人物が出揃って、下巻気になります。2021/10/18
くるぶしふくらはぎ
15
誉田哲也さんの姫川シリーズと同じタイトル、しかも、姫川さんは図書館に予約してもなかなか来ない。よし、大好きな作家さんだし、読んでない作品だから、借りよう!って、感じで、読み始めたら、面白い!荒寥とした無人地帯はニホンオオカミの目撃譚もある鎌苅地区。小学校・中学校もあった集落には、今や、たった一人の男が住んでいるだけ。山から下りない男が背負っているものとは?オオカミ犬を従え、ネットカフェで独学に励むこの男の背景とは? 下巻へ2017/12/03
terukravitz
4
★★★★★2021/01/29
YH
3
例によって内容は全く覚えてないが、雇い主の靴でウイスキーを飲まされる件は、エグさと気持ち悪さから記憶に残っている。色々な伏線が張ってあるが全部回収できたんだっけ。2021/12/29
YH
3
面白いんだけど、謎がかなりあるので、下巻の薄さで集束できるか一抹の不安。しかも、下巻の裏表紙のあらすじでかなりのネタバレ・・・。これ、一冊にまとめられなかったのかなあ。そこがちょっと残念と思いつつ、下巻に。2010/07/02