影に対して―母をめぐる物語―

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紙書籍版価格 ¥1,760
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影に対して―母をめぐる物語―

  • 著者名:遠藤周作【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 新潮社(2020/10発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103035244

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内容説明

「人生」を燃焼させようとする烈しい母、「生活」を大事にする父。二人が離婚した時、幼い息子が強いられた選択は、やがて……。今年発見された未発表の中篇小説「影に対して」をはじめ、母を描いた名作を集成。『沈黙』や『深い河』の登場人物が結局キリストを棄てられなかったように、母と別れることは誰にもできはしない――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

80
昨年、偶然発見された未発表作品「影に対して」。複雑な家族関係に悩んだ遠藤周作さんの母への思いが深く塗りこめられた表題作とともに、七編の作品が収録されている。日々ヴァイオリンの練習に没頭する烈しい性格の母が、夫に棄てられ、その苦しさを慰めるように信仰に打ち込む日々を経ての突然の死。遠藤さんのお母さんへの複雑な思いを通じて、親子とは、夫婦とは、信仰とは何かを考えさせられる味わい深い作品ばかりである。遠藤さんの小説家としての「巧さ」にも、改めて舌を巻く。私はこういう小説が好き。深く心に残るとてもいい一冊だ。2021/01/31

kaoru

67
遠藤氏の自伝的作品である『影に対して』。バイオリンに打ち込む情熱的過ぎる母と凡庸を良しとする父の間で煩悶する少年。強い信仰と共に生きた母と別れて父と住んだことで「母を裏切った」という罪悪感を抱き続ける。高い理想を求めて死んだ母が遠藤氏の人生を決定づけたのだろう。彼の文学の深刻さとふざけた言動とのギャップが理解できず、代表作もそれほど読んでこなかったが、新たな視点でそれらに向かい合うことが出来そうだ。母に決定的な影響を与えた司祭のその後の人生を語る『影法師』、母の秘密に触れた『六日間の旅行』、隠れ切支丹の→2021/10/19

けぴ

53
遠藤周作未発表原稿。自伝的小説。大連で小学校時代を過ごす主人公。バイオリンを愛する母と平凡が一番という父。上手くいかなくなり離婚。本作では母と離れて暮らすが、本書の他の短編を読むと、母と一緒に日本に帰り、そこでキリスト教にのめり込む母に導かれ、洗礼を受けたよう。その後、母は急死し再婚した父と暮らす。『影に対して』以外の短編は既に発表された短編ですが、母をめぐる物語としてまとまって読むことで、深い愛とともに弱い人間に対して優しい視点を持つ遠藤周作さんの人格がどのように形成されたのか、が伺える秀作でした。2021/07/25

ソーダポップ

44
この本は、遠藤本人が体験した自伝的小説。母の生き方に強い影響を受けた主人公、勝呂(遠藤周作)が母を捨てたという強い自責の念に囚われながら、自らの生き方を振り返るというストーリー。完成されながらも発表されなかった、母への深い思慕が綴られた小説でした。2021/04/25

かおる

23
遠藤さんの母への偏愛と愛着が切々と書かれている。読めてよかった。2021/01/14

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