内容説明
抵抗のジャーナリストが鳴らす令和への警鐘!
明治末から昭和初期にかけてファシズム批判を展開し、信濃毎日新聞主筆時代に書いた社説「関東防空大演習を嗤(わら)ふ」が陸軍の猛反発を招いたことで知られる石川県出身のジャーナリスト・桐生悠々の評伝。本文中の俳優・中村敦夫氏発言「彼が警告していることは、まさに今ね、びしびしと現代社会に当てはまるようなことを言ってんですよ。要するに、全然人類社会は進歩していないじゃないか。桐生悠々は未来、未来と言っているけど、未来は今ですよ」。本書を一読すると、悉くその先見性に驚かされる。
【著者】
黒崎正己
北陸朝日放送(HAB、本社・金沢市)報道担当部長。50歳。2018年に放送されたドキュメンタリー番組「言わねばならないこと 新聞人・桐生悠々の警鐘」の担当ディレクター。同番組は、第1回「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞を受賞。
目次
プロローグ――桐生悠々を描かねばならなかった理由
第1章 「無冠の帝王」桐生悠々の背景
第2章 関東防空大演習を「嗤う」
第3章 「だから、言ったではないか」
第4章 言わねばならないこと
第5章 あのころの「未来」
第6章 騙されてはいけない
第7章 「反骨」の系譜
エピローグ――私とあなたの責任