中公新書ラクレ<br> 韓国の若者 なぜ彼らは就職・結婚・出産を諦めるのか

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中公新書ラクレ
韓国の若者 なぜ彼らは就職・結婚・出産を諦めるのか

  • 著者名:安宿緑【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2020/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121507013

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内容説明

先が見えない日韓情勢。一方で若者の生き辛さを描いた翻訳文芸書やドラマが日本国内でもヒット。その実態への関心が高まっている。実際、大卒者が国民の8割近くを占めるも多くが希望する職を得られず、アルバイトも奪い合いという格差社会の中で絶望感が拡大。結果として多くの若者が、反日の枠すら越えて日本への就職を選び始めた。この本では彼らを取り巻く過酷な現実を緊急レポート。かの国は地獄(ヘル)か!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

17
韓国の若者をあつかったルポであるが、現在の日本の若者と非常に似通った構造を持ちつつ、更にそれが強く出ているように感じた。貧富の差の拡大、男尊女卑、同調圧力の強さ、今の日本の若者は知らないかもしれないが、オウム真理教の流行を思わせるような新興宗教の存在。近年の韓国ドラマは性役割にしばられない対等な男女関係を描いているものが多いような印象を受けるが、それは現実にそうだからではなく、平等ではないからこそ、目標として描いているのだろうか、などと考えさせられた。2020/11/13

kenitirokikuti

11
著者は元朝鮮青年同盟中央委員のライターで、朝大卒、アメリカ系大学院卒、米国心理学修士という経歴▲本書はおもに若い韓国人の就職事情をルポしたもの。ほんとはもう少し現地取材を重ねたかったが、コロナ事情で難しくなったようである▲「病理」と呼ぶと言い過ぎだが、金融・商業・不動産・社会保障が弱いまま、ソウルや財閥だけハイパー化が進むという不均衡。あと、民主運動は盛んだが、なんやかんやで偏見や固定観念が強いので小競り合いが起こるってのが実情のようだ。子どもの教育に金をぶっこむのも、有効な投資先がないからではないか。2020/09/17

ののまる

9
受験地獄は知っていたけど、すさまじい多重貧困。どんな高学歴でもたくさんの資格を取得しても、400枚エントリーシートを書き、それでも一次で落とされる就職難。兵役もあるから日本と単純比較はできないが、韓国の「N放世代」は、生きづらそうだ…2022/02/18

lily

8
在日韓国人の著者が今の韓国のリアルをさらけ出した一冊。日本では羨むほどのハイスペックでも書類落ちが当たり前の超学歴社会で、就活のための美容整形は当たり前。また、新羅の骨品制を彷彿とさせる格差社会であり、女性やLGBTへのまなざしは依然として厳しい。こうした鬱屈した環境の中でキリスト教系の新興宗教に走る若者も多いというが、その憂さ晴らしの一つに反日があることは否定できない。李栄薫の言う「反日種族主義」はこうした素地が生み出す側面もあると考えると、我が国のヘイトスピーチを垂れ流す愚か者と根底は同じなのだろう。2020/12/18

Happy Like a Honeybee

7
出生率が1%を切った韓国。 当国では若者がどのような生活をしているか気になり、手に取る次第。 全般的にネットブログのようなに軽い文面の印象。 関心あるジャンルは奇数冊読むのが鉄則。 似たような傾向の本に手を伸ばそう。2021/02/23

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