中公新書<br> 砂時計の七不思議

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中公新書
砂時計の七不思議

  • 著者名:田口善弘【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 中央公論新社(2020/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121012685

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内容説明

砂、食塩、米などの粒々が多数集合したものを粉粒体という。混ぜても混ざらず、重いものが浮き上がり、と、流体とも固体とも異なる奇妙な振舞いが注目を集めている。星も電車の乗客も、見方によっては粉粒体だ。砂時計が満員電車なら、砂の流れは高速道路の車の流れ、砂山は“過加熱固体”といえる。物質主義から現象主義へと物理が大きく変容する今、日常生活のなかから広がる物理の新しい可能性にチャレンジ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

46
砂粒のサイズが、大きすぎても小さすぎてもいけないのだという。粉粒体。あるときは動きまわる流体として、またあるときはひとつのまとまった固体として振る舞い、しかも実態はそのどちらでもない。なんともわがままでとらえどころのない存在だが、そんな粉粒体の挙動をじっと見つめれば、それは満員電車や、道の渋滞、はてはシマウマの模様にまで関係しているというのだから、驚く。なんともニッチな分野だが、その研究は、従来の科学が及ばなかったすき間(ニッチ)にまで、あたかも砂粒のように巧みに入りこんでいく。⇒2014/03/24

とりぞう

1
だまされた! が、得をした! 本書は「砂時計」の本か? 否。本書は砂時計の砂をメタファーとして使った社会現象をもっともらしく語る本か? 否。本書は「粉粒体」というものを科学するための「入門書」だ。ぼくは子供のころから「砂時計」を不思議に感じてきた。だから「砂時計」の秘密を知りたかった。しかし本書ではさらに奥深い世界の存在を感じさせてもらった。「寺田寅彦かよ!」と思う部分もあったが、ちゃんとあとがきで寺田寅彦について触れていたのも嬉しかった。あ〜、楽しかった!2015/06/13

.fa

1
砂時計の砂に代表される粉粒体を力学の観点から考察。砂を地面に落とすと山の形になる理由、液体・気体の違いなど、言われてみれば全く分かっていなかった現象や物質が多くあることに驚いた。エントロピーの話も興味深い。2014/02/16

Humbaba

1
科学技術はどんどん発達しているが、実際にすべての原因がわかっているわけではない。モデルを作ってその現象を導くことができたとしても、それは要因が分かったとは限らない。どのような理論でそれが起こっているのかを理解しない限り、本当の意味で分かったことにはならない。2010/03/23

Akinobu Yamamoto

0
2015/03/13

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