文春e-book<br> あの子はもういない

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文春e-book
あの子はもういない

  • ISBN:9784163909752

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内容説明

噴出する激情、容赦ない暴力、異形のディテール。
これぞ韓流“激辛”サスペンスの真骨頂だ。――千街晶之(ミステリ評論家)


韓国発の弩級エンタメ「K(Korean)スリラー」が日本上陸!

――少女の生活のすべては、無数のカメラに監視されていた。

離れて暮らす高校生の妹が、突然姿を消した。それも、同級生の少年が不審な死を遂げたのと同時に。それを殺人事件と見た警察は、妹を重要参考人として追いはじめた。妹の身に一体何が起きたのか。その足跡を追うべく、私は妹の家を訪れた。

母の死を機に離れ離れになって以来、そこは妹が父と二人で生活している家……のはずだった。だが、クローゼットに仕舞われているのは、高校生が着るには小さすぎる服ばかり。しかも、父が暮らしていた形跡がどこにもない。この家はなにかがおかしい……。そんな違和感の中で、私は見つけてしまった。居間や勉強部屋、さらにはバスルームにまで、家中に取り付けられている無数の監視カメラを――。

誰にも予測できない物語は、ノンストップで衝撃のラストへと一気に駆け抜ける。息もつかせぬ韓国スリラーがここに誕生した。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

*maru*

49
妹の失踪と少年の不審死。重要参考人となった妹チャンイの行方を探るべく、彼女の家へと向かう姉ソンイ。父の不在、謎のメモ、無数の監視カメラ…。序盤から強烈です。このハードパンチャー相手に眩暈や吐き気に襲われながらの読了となった。スズメバチ視点のファンタスティックな展開も訪れたが物語自体はあくまでも現実的なもので、だからこそ読者の心は怒りや悲しみなどで揺れ動く。ソンイに対しても「今さら」と思う反面、救えるとしたら彼女しかいないだろうなと複雑な感情を抱く。女性作家による韓国スリラー。なかなかの強敵でした。2019/12/12

あさうみ

48
韓国スリラー。登場人物もそこまで多くなく、和訳も読みやすい。初っ端から漂う不気味な雰囲気。全体的に暗く重い話運び、混迷するが最後の種明かしで納得。虐待、心の闇をどす黒く描写していて苦い後味を覚悟したが、最後ひと息つけた。2019/02/09

マムみかん(*感想は風まかせ*)

45
日本のミステリーで「イヤミス」を超えた「オゾミス」と言われている作品があるようですが、この作品も正にそれ!! 韓国のネット社会の功罪や女性蔑視、ネグレクト、いじめ、親子や姉妹関係の複雑さ…。 いろんな闇を覗かされるので、かなりげんなりします(笑)。 韓国映画でお馴染みの、突っ込みどころ満載のサスペンスやアクションを楽しむぶんには大満足☆ 2019/04/24

あっちゃん

42
子供の頃から別れて暮らしていた妹が行方不明になり警察から連絡が!妹は同時に起こった殺人事件の犯人なのか、巻き込まれたのか?妹の暮らす家には居るはずの父の気配は無く、部屋中に隠しカメラが!自身も幼い頃の記憶に苦しみながら、妹の過去を探り始める姉が主人公!かなり引きつけられ、じっくり読了( ̄▽ ̄)2021/02/01

ふみ

41
Kスリラー。やや駆け足の印象はあるがおもしろい。謎が謎を呼ぶどんでん返しの連続。2019/11/02

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