内容説明
善意をもたないサイコパスと、犠牲をいとわない利他主義者。二者の脳を研究すると、驚くべき事実が明らかに。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
48
本書のテーマは人はなぜ、どのようにして、お互いを思いやることができるのかとなる。 利他主義者に共通しているのはぶれない謙虚さやもてはやされたり特別扱いされたりすることの断固とした拒絶。 謙虚さは人間を天使のようにするのかもしれない。2024/03/17
くさてる
26
これ、題名で損してる気がします。いわゆる恐怖を知らない「サイコパス」と呼ばれる人々についての研究本なのですが、それだけじゃない。利己的なサイコパスについて語ったあとは、それと対照的な利他的な人々を研究した結果についても章があって、私としてはこっちがメインだった。見ず知らずの人間に腎臓を与えられる人間がいるのはなぜなのか?なにがかれらをそうさせるのか。そしてそこから導き出されるいまの時代は、そう悪くないという結論。読後感が良かったです。2019/02/02
Tomo
8
サイコパスの本かと思うと、むしろ究極の対極者達である利他的行為がメインです。そして彼らは恐怖を感じています。原題はFEAR FACTOR。サイコパス関連の方が売れると見込んだミスリード題名です。内容は良い本ですよ。 2018/09/10
袖崎いたる
6
タイトルが原題と違うシリーズ。原題に忠実な日本語だと恐怖の要因になるわけだが、恐怖を知らない人たちとなっている。一見してサイコパスかな?となる。私もそう思った。けれどもここには二つの意味がある。ひとつはサイコパス。そしてもうひとつは反サイコパス。すなわちサイコパスと真逆の、他人の苦痛を敏感に感知するタイプの人たちのことだ。反サイコパスは身を挺して見ず知らずの他人を救う。さながら、恐怖を知らないでいるかのように。そして話は人類が哺乳器官を持ったところまで掘り下げ、そこから恐怖さえ凌ぐ義務感へと進んでいく。2020/03/08
Book Lover Mr.Garakuta
5
図書館本:速読。読了:脳科学者の観点から観た。臨床心理に関する本だが、精神障碍者的には、そんなんありかいっていう位に怖かった2018/12/15