ベトナムの基礎知識

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ベトナムの基礎知識

  • 著者名:古田元夫
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • めこん(2018/05発売)
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  • ISBN:9784839603076

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内容説明

一気に読めるベトナム概説。ひとりで執筆しているので、全体のまとまりがある。詳しくなりすぎないように、固有名詞や数字より流れを重視。写真・地図多数。

目次

1 ベトナムはどんな国か
 ベトナムの活力
 言いたい放題だが「結論」の出る会議
 ベトナムの宗教
 多民族国家ベトナム
 在外ベトナム人
 ベトナム語の表記法
 ベトナムの文化、日本の文化
 【ベトナムの10人】 楊雲娥

2 地域区分
 概観
 紅河デルタ地方
 東北地方(越北地方)
 西北地方
 中部北方海岸平野地方
 中部南方海岸平野地方
 中部高原地方
 南部東方地方
 メコンデルタ地方
 【ベトナムの10人】莫登庸

3 主要都市
 ハノイ
 ハイフォン
 ランソン
 ナムディン
 ヴィン
 フエ
 ダナン
 ホイアン
 バンメトート
 ホーチミン市
 カントー
【ベトナムの10人】潘清簡

4 歴史 先史からベトナム民主共和国独立まで
 ベトナム歴史像の変遷
 三つの古代文化
 李朝・陳朝
 中華世界の南国へ
 チャンパ王国とそのベトナムとの関係
 胡朝と明の支配
 黎朝初期の大越
 分裂の時代
 西山朝から阮朝へ
 越南、大南へ
 フランス植民地支配の形成
 フランス植民地支配の意味
 ベトナム民族運動の展開
 ベトナム人のインドシナ再解釈
 【ベトナムの10人】ファム・クイン

5 独立ベトナムの歩み ①戦争の時代
 抗仏戦争(一九四五~五四年)
 「ホー・チ・ミンの国」から「中国モデル」の受容へ
 ジュネーヴ会議
 土地改革の展開
 ゴ・ディン・ジエム政権と南ベトナム解放民族戦線
 ジエム政権の崩壊と戦争のエスカレーション
 アメリカの戦争
 革命勢力の総合戦略
 貧しさを分かちあう社会主義
 ソ連・中国の支援
 テト攻勢
 戦争の「ベトナム化」とカンボジア侵攻
 七二年春季大攻勢と七三年パリ協定
 サイゴン解放
 統一ベトナムとカンボジア紛争、中越戦争、難民問題
 【ベトナムの10人】 ヴォー・グエン・ザップ

6 独立ベトナムの歩み ②ドイモイの時代
 「貧しさを分かちあう社会主義」の機能不全
 集団農業における生産請負制
 ドイモイ路線の提唱
 東南アジアの「地域国家」ベトナム
 ASEANの中のベトナム
 残存社会主義同盟からパートナー外交へ
 ドイモイ路線の展開
 【ベトナムの10人】グエン・ティ・ビン

7 政治
 ベトナムと中国
 ホー・チ・ミン
 ベトナムの政治体制
 【ベトナムの10人】レ・ズアン

8 経済と社会
 経済の持続的高度成長
 経済成長の担い手
 外資と貿易の大きな役割
 貧困削減と格差
 中進国の罠
 経済のグローバル化への積極的対応
 都市と農村
【ベトナムの10人】ダン・ヴァン・グー

9 隣人との関係
 北方・西方・南方
 ベトナム版小中華帝国の試み
 フランス領インドシナ
 「戦場の友」としての結合
 ベトナム戦争後のカンボジア紛争
 【ベトナムの10人】ヴー・ディン・ホエ

10 日本とベトナム
 歴史の中の日越交流
 近代日本とベトナム
 一九四五年飢饉
 南方特別留学生と新しいベトナム人
 ベトナム戦争と日本
 ベトナム民主共和国との国交樹立と日越関係の全面的発展の時代
 今後の日越関係を展望して
 【ベトナムの10人】ファン・フイ・レ

あとがき
インターネット出典写真一覧
参考文献
文献案内
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

futabakouji2

10
ベトナムに関する本は初めてとなる1冊。読んでみたらベトナムってなかなかユニークだなとわかった。バイクばかりで危ない道路事情。共産主義といっても、ソ連、中国共産党とは違い宗教、伝統を共に受け入れる考えも新鮮だった。ベトナム戦争以後の経済活動への転換はドイモイというらしい。アセアンに入るのも遅かったのはインドシナの国内状況が原因だったこと。そういえばテレビで宗教施設に孔子、キリスト、モーセがいるカオスな施設を紹介していた。なんでも受け入れてしまう国柄なのだろうか?ベトナムに関する好奇心が高まる本だった。2020/07/07

紙狸

5
2017年刊。ベトナムについて基礎的な勉強をしようと思って買ったが、期待以上に中身が濃かった。著者はベトナム戦争終結から2年後の1977年にハノイで長期滞在した。執筆時には、日本が協力してベトナムにできた大学の学長を務める。長年のベトナム研究の蓄積がこの本に集約されているのだろう。第7章の扉に記された文。「かつての科挙制度がベトナムでは土着社会の制約を受けていたのと同じように(中略)共産党支配も、ベトナム社会の活力に翻弄されている面があり・・・」。ベトナムを知るには、ベトナム戦争の知識だけでは足りない。2019/03/08

Marie

3
改めてヴェトナムを学ぶ② 歴史だけでなく、近隣国との関係、日本との関係も見えた。何度か出てくるが、「民は強く、お上が弱い」というのが凝縮されたヴェトナムについての端的な説明なのかもしれない。それをベースに改めて歴史をなぞれば、もう少し見えてくるものがある気がする。2023/05/22

才谷

2
ベトナムの歴史・地理・経済等々について書かれた本。有名なベトナム戦争の詳細を今更ながら知ることに、朝鮮戦争の二の舞は避けようとして泥沼にはまり込むアメリカ。ディエンビエンフーの戦いでフランスに勝利して植民地支配を終わらせる。中国との長年に渡る戦争に勝利して独立。日本同様2度に渡り元(モンゴル)との戦争で退ける。こうしてみると戦争ばっかりだなベトナムと思うが勝率は割と高い(?)。2019/03/07

0
ベトナム旅行予習シリーズ第3弾。なかなか骨の折れる本ではあったものの、ベトナム人・ベトナム気質といったものの分析は多分参考になると思った。 車にひかれないように気を付けたい。2024/12/25

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