フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明

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フンボルトの冒険 自然という<生命の網>の発明

  • ISBN:9784140817124

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内容説明

19世紀前半、ナポレオンと並ぶ絶大な影響力をもち、胸躍る冒険と緻密な観測で世界中を魅了した稀有な科学者フンボルト。
その目は、植生や山肌の細部を読みとると同時に、自然と人間のあらゆる現象の連鎖を鋭く見抜いた。科学を起点として、政治、経済、歴史等あらゆる分野を俯瞰し、「地球はひとつの生命である」と唱えたのだ。
環境破壊や武力紛争等、自然と人間の営みが複雑に絡み合う現代において、博物学最後の巨人の今日的意味を描き出し、科学界をはじめ欧米メディアで絶賛された決定版伝記、ついに邦訳!王立協会科学図書賞受賞、NYタイムズベストブック選定。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

29
久々の快著だった。フンボルトの名前は、ドイツに限らず欧米の本を読むと、随所に出てくる。読むほどに、けた違いの人物だったと分かる。その割に知名度が低いのは、彼がドイツの生まれだったことが大きいとか。つまり、第一次、第二次世界大戦でドイツが列強側の敵国だったため、貶めるか無視するかしたから。大戦の前までは、フンボルトの名前は欧米では高かったのだ。2017/07/06

吟遊

17
読みやすい伝記。冒険小説のようにも読める。楽しい。プロイセン生まれでパリへ出たり、イベリア半島から(たしか)、南米へ。いまのベネズエラあたりを大草原からオリノコ川まで。ゲーテとも交流あり、シモン・ボリバルと仲良く、そしてのちのソローにも思想影響を与える。ヒューマニストの面もしっかり描かれていて(奴隷制反対)いいな。2017/07/20

ふじっこ

9
なんという知の巨人。〈生命の網〉という発明の影響力はとても大きく、そうして広がる知の網は多くの偉人たちを繋ぎ、今にも通じている。非常に濃厚な一冊で、フンボルトの偉大さを物語っている。2017/07/28

スミレ雲

6
【図書館本】とある京都の本屋さんで見つけた本。フンボルト初めて聞いた。とても面白かった。世界を知りたいという好奇心が強い人。とてもタフな人。理論と実践を行ったり来たりできる人。まだ、科学が細分化される前の時代なのか、とてもいろんな分野を横断されてすごい。ゲーテ、シェリングを読んでみたくなった。2018/07/10

yyrn

6
血沸き肉躍る本。19世紀初頭、相続した莫大な財産を使って世界各地の辺境地に赴き、様々な事象を詳細に観察し観測したフンボルトは、それまで誰も考えもしなかった地球規模での動植物や地理、気候などの類似性を発見し、現在に続く自然科学の扉を押し開けた。その業績の数々や過程は読みごたえ十分で、それに加えてフンボルトを取り巻く人間関係が実に面白かった。あの文豪ゲーテとは長年の親友だったとか、ダーウィンが世界一周をするきっかけを与えた本を書いたとか、米国3代大統領ジェファーソンと意見交換し奴隷制を批判したとか。まあスゴイ2017/03/29

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