JALの現場力

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JALの現場力

  • 著者名:金子寛人【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 日経BP(2017/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784822239459

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内容説明

2010年の経営破綻から再生を果たし、2016年3月期には過去最高の営業利益を上げた日本航空(JAL)。再生の原動力となったのは、アメーバ経営・JALフィロソフィの導入により意識改革し「燃える集団」となった最前線の社員たちだ。

 会長に就任した稲盛和夫氏の教えを採り入れ、客室や整備、空港などの現場は日々の業務を改め、採算性を改善。また、破綻で失ったブランドと信頼をゼロから再び築き上げるべく、各現場は自社のサービスを見直し、空港や客室での接客の改善や世界一の定時運航、驚きや楽しさのある新たな機内食など、サービスの向上につなげていった。

 併せて破綻後のJALでは「人づくり」を重視。新入社員教育から年3回の「JALフィロソフィ教育」、客室訓練、女性活躍、働き方改革まで、JALならではの行動哲学を徹底しつつ、全社員が働きやすい環境を整えるべく取り組んでいる。

 生まれ変わったJALで、組織と社員の総合力が遺憾なく発揮されたのが、2016年4月に起きた熊本地震だ。二度にわたる震度7の揺れで熊本空港の発着便がストップし、現地スタッフの1/3が避難を余儀なくされるなか、各担当者はどう動いたのか。

 雑誌『日経情報ストラテジー』で大きな反響を呼んだ特集記事に大幅加筆し、稲盛和夫名誉顧問へのインタビューも収録。航空業界を長年ウオッチする専門記者が、取材期間1年以上、対象者100人超に及ぶ綿密な現場取材を基に、JAL社員たちの最前線での奮闘ぶりを追い、リアルな筆致で描写したケーススタディ&ドキュメント。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

majimakira

12
構造改革だけでなく、意識改革。稲盛イズムもさることながら、その徹底的な意識改革で一人ひとりのインテグリティを高めたことが今のJALを造ったのだとわかる。破綻前の2009年に四国旅行で利用した際、とある地上スタッフのサービスや表情のひどさにがっかりした。時を経て昨年、出張を切っ掛けに利用が急増し、今では大好きな航空会社であり、仕事でもプライベートでも、できる限り多くJALに乗りたい、とまで思う。その気持ちの所以が、本書を読んでよく理解できた。再生の軌跡を様々な角度から丁寧に取材して記録された良書だ。2017/06/03

よー

7
社長が「会社の最高の財産は社員」と謳ってくれたら、社員はやる気が出ます。数字を出し、人を育てること。これからもずっと課題です。2017/06/02

くりりんワイン漬け

7
機材は必ず陳腐化する、人は経営者による強烈な意識改革により必ず価値が育まれる。2017/04/06

Sean

4
部門採算性、調達部門の働き方改革、女性労働推進の取り組み。大勢の人間を適切に会社の経営改善・サービスの改善へ向かわせたのは稲森会長の手腕と言える。(JALの社員が京セラフィロソフィーを自分ごととして理解できるようにもしたとのこと) 熊本地震の余震への対応は部門を超えて実施できており、『アフターデジタル』で示唆された高品質なサービス提供を実現したと感じる。乗客目線でやむを得ないときは現場の判断で、『人間として何が正しいかで判断する』という運用指針があるらしい。これはJALの均質性のなせる技だと思う。2020/07/12

こうじ

4
良い本だと思いました。JALの再建のことだけではなく、航空業界についても、へーと思うことがあって、面白かったです。機内食の開発の話とか、なかなか興味深く読めました。また、久々にJALに乗ってみようかなと思ったりしました。2018/04/30

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