講談社現代新書<br> 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ

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講談社現代新書
日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ

  • 著者名:小林英夫【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 講談社(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062879002

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内容説明

近代日本にとって最大最悪の戦争だった日中戦争。軍事力で圧倒する日本が弱敵・中国に惨敗したのはなぜだったのか? 両国の戦略の違い、その根底にある国民性の違いまで分析し、これからの日中関係を見通す決定版! 新史料『検閲月報』から、両国民の封印された「肉声」の数々も紹介。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

235
確かに近視眼的な感覚で意見のすり合わせしてるとそうなるんだろうな。日本人って。若干中国贔屓を感じたが、概ね日本に向けて歴史から学ぼうとする雰囲気。支那事変とか当時は言ってたけど日中戦争はあまり馴染みがないよなぁと思う。どうしても後から見ると対米戦争がメインに感じられるからだろうな。2020/02/04

coolflat

15
日中戦争(本書においては満州事変から終戦まで)を「殲滅戦=ハードパワー」(日本)と「消耗戦=ソフトパワー」(中国)の戦いと捉え分析している。日本が敗北した理由とは、日本の戦争指導者たちが相手を殲滅するか、己が殲滅するか、という戦略しか持ち得なかった結果、長期的展望がないまま短期的視点で兵力を逐次投入し、そのつど優秀な兵士・下士官たちを無駄死にさせた事、そして「外交=ソフトパワー」を軽視した事、に尽きる。本格的な外交交渉力を必要としない短期局地戦争ばかりを戦ってきた結果、外交軽視の体質が生まれたという訳だ。2017/03/08

樋口佳之

14
具体的に日本への対応策を述べている。それは、以下の五つに要約されるものであった。第一 持久消耗戦 第二 防衛を中心とする。敵が来たら殲滅する 第三 後退せずに陣地を固守する 第四 十分に民力と物力を利用する 第五 工事や人員を隠蔽し、戦車壕や防毒方法などを活用する/ここで蔣介石は、「持久消耗戦」という発想をはっきりと打ち出し、そこに中国の勝利への光明を見出している。/蒋介石に関する他の本も読んでみたい2017/03/10

ののまる

10
ああああ〜 蒋介石の日本人分析(長所と短所)が、現代の状況を言っているかのよう・・・ 戦後、何も変わってない、日本の殲滅戦略作戦(戦後は経済政策)と、国際社会・政治とのズレ、国際情勢に疎く、ちゃんと外交・発信、情報公開できない体質。2021/07/20

wei xian tiang

4
三年ぶり再読。検閲記録に残る、相対的には少ないものの「親日通信」とされるものが一定数あることが注目。農村地帯で共産党の凄惨なリンチや略奪に怯える小所有層にとっては、「共匪」を討伐して治安を回復した日本軍は頼もしく思えた時期・地域もないわけではなかったのだろう。むろん日本軍自身の徴発、軍紀弛緩、暴行のためにそんな潜在的支持基盤も全て敵に回してしまう。宣撫が拙劣なために必要以上の汚名までかぶることになる。2018/05/18

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