文春e-book<br> 太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(下)

紙書籍版価格 ¥2,090

文春e-book
太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(下)

  • ISBN:9784163904245

内容説明

実は米軍内も割れていた!

陸海軍と海兵隊の縄張り争い。ニミッツとマッカーサーの足の引っ張りあい。米国側から初めて描かれるミッドウェイ以降の日米戦。

【下巻目次】
第九章 日本の石油輸送網を叩け
日本の戦争構想は、まずその油田を確保し、石油を勢力圏に運ぶそのシーレーンによってたっていた。米潜水艦部隊は、まずこれを分断しようとする。

第十章 奇襲から甦ったパールハーバー
撃沈された戦艦もアリゾナ、オクラホマ、ユタ以外は引き上げられ復活。新型空母の相次ぐ建造配備で真珠湾は開戦前より活気が漲り、戦場は中部太平洋へ。

第十一章 日米激突の白兵戦「タラワの戦い」
大艦隊による艦砲射撃などを掩護に上陸した海兵隊は、思わぬ日本軍の猛攻を受け、島は死臭漂う「墓場」と化した。

第十二章 真珠湾の仇をトラックで討つ
圧倒的な米空母機動部隊による連合艦隊大根拠地トラック奇襲の前に、日本側は不意を討たれ、大失態をさらした。

第十三章 艦隊決戦で逆転勝利を狙う日本海軍
新型空母の投入で絶対国防圏の死守、戦局挽回をもくろんだものの、開戦以来の熟練パイロットの損失は取り戻せなかった。

第十四章 日米空母最後の決戦とサイパンの悲劇
サイパンをめぐる太平洋戦争最後の空母決戦は、日本軍の惨敗で終わり、とりわけ地上戦では民間人にも大きな犠牲を強いることになってしまった。

終 章 最早希望アル戦争指導ハ遂行シ得ズ
日本軍の高官たちは密かに認めていた。サイパン陥落は日本にとって新たなる絶望の幕開けだったと。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

ロッキーのパパ

17
評価は★★★★(満点は★★★★★) この巻に入ってからは日米の差が開く一方。旧日本軍に批判的な立場とは言え、日本人として読むのがつらい。工業力の違いが一番の理由だけど、戦いをフィードバックするシステムの差も大きかったと思う。 トピックスとしてはレーダーの話が面白かった。日米海軍のレーダーへの取り組みの差は知っていたけど、日本陸軍がレーダーに力を入れていたのは初耳。戦闘機を次々と導入したり、陸軍はテクノロジーを重視していたのかもしれない。 3部も楽しみ。2年後が待ち遠しい。2016/06/21

ふぇるけん

11
主にアメリカ側から見た太平洋戦争の記録、第2部の後編。このシリーズを読むだけで、戦闘に関する記録はもちろんであるが、銃後の日米それぞれの動きについてもかなり綿密に取材されており、非常に勉強になる。もう後半は米国側の圧倒的な火力の前になすすべなしの日本であるが、日本軍の攻撃偏重、兵站軽視の戦略的欠陥が破滅的で、油槽船のほぼすべてが米国潜水艦の餌食になってしまう。また、人員面でも予科練の選抜が厳しすぎた故に、十分なパイロットを供給できなかったなど、全方面での統率に欠けていた。現在の日本も状況は変わっていない?2016/08/15

skunk_c

11
詳細な戦史とともに、銃後の様子を実に見事に描いている。まだ戦局が定まらない時期でも娯楽が溢れていたアメリカ。そんな相手と戦争を続ける愚かさに気づかなかった(気づいていても止めることができなかった)当時の日本の指導者にあきれる言葉もない。そこには徹底した合理主義とプラグマティズム、そして持っている資源と工業力を巧みに利用し、最小限の犠牲で最大限の戦果を上げようとする国に、その資源がない故に戦争を仕掛け、精神力だけで「大勝利」を上げうると途方もない勘違いをし、多くの犠牲者を出した国の救いようのない差が見える。2016/06/29

蜻蛉切

10
訳者のあとがきでも触れられているが、米軍が戦場経験をフィードバックして、スピード感をもって戦い方を洗練させて行った事と、ひたすら失敗と面子を取り繕うことに奔走した(様にしか見えない)日本軍。 本当に好対照である。 但し、米軍もお世辞にも一枚岩とは言えない有様であったことは印象的。(裏でいろいろ工作が激しく行われたことを初めて知った。) アメリカ潜水艦による漂流者への発砲事件については、こちらも初めて知ったが、詳細については触れられていないのが残念。2018/06/28

苑田 謙

4
マハンのドクトリンを叩き込まれた裕仁は、ガダルカナル失陥以降、もっと勇敢に撃ち合えと戦略への直接的関与をつよめる。日本人が書いた本は彼を平和主義者(笑)にしたがるので、嬉しいところ。どこよりも時勢におもねる朝日新聞の罪(2016年においても!)、なんだかんだで調整能力だけは高かった東條英機の貢献度など、政戦両面がよく描けている。2016/07/11

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