連続討議『歩く浄土』第2回 「性と精神の古代形象」

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  • Kinoppy

連続討議『歩く浄土』第2回 「性と精神の古代形象」

  • 著者名:森崎茂/片山恭一
  • 価格 ¥540(本体¥500)
  • アスペクト(2015/11発売)
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内容説明

小説家・片山恭一氏と思想家・森崎茂氏との緊急討議シリーズ第2弾『歩く浄土』。好評を博している第1回に続き、第2回「性と精神の古代形象」が完成しました。今回もフォトグラファー小平尚典氏の写真を起用したデザイン。本書では、TPP関連や安保法案の話から少年Aの話など、現在起こっている日本社会の事象についてのお二人の鋭い分析が展開され、ときに片山恭一氏のベストセラー作『世界の中心で、愛をさけぶ』の内容にまで飛び火するなど、討議というには柔らかい内容で、読みやすい一冊です。



「森崎 かたちは様々でしょうが、それに類すること、合理的な説明がつかないようなことは、これから起こってくると思います。

片山 そういえば今年の一月だったか、シャルリー・エブドやイスラム国による人質事件と連動するようにして、名古屋で女子学生が「人を殺してみたかった」と言って、近所の女性を斧で殴るなどして殺した事件がありましたね。このときも新聞などでは「十九歳心の闇」みたいな表現を見かけました。

森崎 誰にでも起こりうることだと思います。そういう意味では、人倫はきわめて脆いものだというのがぼくの実感です。だから未来がないか、希望がないかというと、そんなことではまるでない。もっと強い概念、もっと広い概念、もっと深い概念をつくればいい。民主主義を拡張するというのは、そういうことです。

片山 先ほど森崎さんは、ぼくたちは一身にして人類史を追体験しうる場所にいるということを言われました。その人類史というのは、善も悪もない精神の古代形象から、最新の情報技術までを含んでいるわけですよね。すると人間の首を切り落としたイスラムの戦士が、スマホで「やあ、ダーリン、元気かい? 愛してるよ」みたいなことを、やっていないとも限らない。イスラムの戦士が「ダーリン」て言うのかどうかは知りませんが。」(本書より)



 人間意識の奥底まで思考を巡らすお二人の討議。どうぞお楽しみください。





【目次】

1 TPPと戦争法案の周辺

2 現前する残虐性

3 はじまりの出来事

4 根源のつながり

5 ヨブの受難

6 「絶歌」をめぐって

少しながいあとがき