起終点駅(ターミナル)

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起終点駅(ターミナル)

  • 著者名:桜木紫乃【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 小学館(2015/03発売)
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  • ISBN:9784094061369

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内容説明

直木賞作家桜木紫乃作品、初の映画化原作!

「かたちないもの」
笹野真理子は函館の神父・角田吾朗から「竹原基樹の納骨式に出席してほしい」という手紙を受け取る。
「海鳥の行方」
道報新聞釧路支社の新人記者・山岸里和は、釧路西港の防波堤で石崎という男と知り合う。「西港で釣り人転落死」の一報が入ったのはその一月後のことだった。
「起終点駅(ターミナル)」 映画化原作 表題作
鷲田完治が釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった。
「スクラップ・ロード」
飯島久彦は地元十勝の集落から初めて北海道大学に進学し、道内最大手・大洋銀行に内定した。片親で大手地銀に就職するのは、当時異例中の異例のことだった。
「たたかいにやぶれて咲けよ」
道東の短歌会を牽引してきた「恋多き」歌人・中田ミツの訃報が届いた。ミツにはかつて、孫ほどに歳の離れた男性の同居人がいたという。
(「潮風(かぜ)の家」
久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。三十年前、弟の正次はこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に首をくくって死んだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

261
北海道を舞台とした短編集。共通するテーマは孤独と縁、そして再生。暗い描写もあるが、登場人物それぞれが孤独と沿う姿がたくましい。また、ラストに希望があり読ませる。「起終点駅」での徐々に打ち解ける鷲田と敦子。敦子の育った家を訪れる二人を待つ現実の哀しさ。悪縁を切り生きることを選ぶ敦子の清々しさが胸を打つ。「スクラップ・ロード」での久彦と父との再会。あまりに唐突に訪れる別離。そして再生に向けて動き出す久彦。母の電話での声が暖かい。孤独からの再生。孤独を経験しているからこそ、人はしなやかに強くなる。珠玉の短編集。2017/11/11

ウッディ

217
様々な理由で自ら過去と決別して生きてきた人達を描いた短編集。北海道の地方都市を舞台にしていることもあり、寂しげで静かな印象の話でした。家族や他人との交流を断ち、目の前にある生活を黙々と過ごして行き着く先、終着駅(ターミナル)には何が待っているのか?「スクラップ・ロード」の救いの無さが、読んでいて辛かった。街ですれ違う人々にも、一冊の本になるほどの人生があるのかもと思わせてくれる本でした。2017/12/17

utinopoti27

210
北の大地で、辛い過去を抱え、ひっそりと生きる者たちを描く短編集。全ての話に共通するテーマは【孤独】なのだが、彼らはなぜその生き方を選んだのか、理由は千差万別だ。自ら進んで身を置く者、止むにやまれぬ事情を抱える者・・。孤独に生きるということは、徹底して自分と向き合うことなのだと思う。自分の孤独を大切にする者は、他人のそれもまた深く理解できる。互いを知ることで紡ぐ縁があるからこそ、思いは受け継がれ、新たな旅立ちへと繋がってゆくのだろう。陰鬱なモノトーンの世界で展開する、切なく物悲しい人間ドラマだ。2021/01/11

しんたろー

189
私がイメージする北海道は、緑の薫る大地と澄み切った青空…桜木さんの描く北海道は灰色のドンヨリした空と魚臭い冷たい海辺…180度違うのに、心惹かれるのは何故だろう?6つの短編は、孤独に馴染んだ人生を送る男女が描かれているが、各々の心根には微かな熾火のように愛がくすぶっている。その愛が切なく哀しいから、共鳴するのかも知れない。特に表題作の主人公・鷲田から、不器用で純粋な男の心情がヒシヒシと伝わってくる。新聞記者・里和がパワハラに耐えながら、人生の大先輩の死から学ぶ2編もシリーズ化して欲しい味わい深い話だった。2018/12/17

やんちゃジジイ

185
「孤独」「無縁」という言葉がこの本には感じられた。解説もよかった。縁の中にも無縁があり、無縁の中にも縁がある。大勢に囲まれても孤独であり、たった一人で生きていても誰かを感じている。この本にぴったりな解説でした。この本には寂しい女性だけでなく、絶望した男性も上手く書かれていた。共感できる部分が多々あったが、はたして自分に置き換えたらどうだろう?そんな気持ちを問いかける本ですね。でも映画にするなら「たたかいにやぶれて咲けよ」のほうがよかったんじゃないかなと思う。それにしても相変わらず美しい文章でした。2016/12/02

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