儒学殺人事件 堀田正俊と徳川綱吉

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儒学殺人事件 堀田正俊と徳川綱吉

  • 著者名:小川和也【著】
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • 講談社(2014/05発売)
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  • ISBN:9784062189330

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内容説明

徳川三百年にあって江戸城内での刃傷沙汰は7件。いちばん有名なのは、浅野内匠頭が吉良上野介を松の廊下で傷つけた事件ですが、同じ将軍綱吉の治世に、もう一つの殿中刃傷事件がありました。それも最高位の大老殺害。殺されたのは堀田正俊、下手人は、なんと若年寄の稲葉正休でした。しかもその黒幕が将軍綱吉であったことはほぼ間違いありません。なぜ将軍は大老を消そうと考えるにまで至ったのか。その特異な背景を追跡します。

目次

序章 知られざる暗殺事件
第1章 大老横死
第2章 黒幕は誰なのか
第3章 天和の改革
第4章 牧民の思想
第5章 『〓(よう)言録』をよむ
第6章 生類憐れみの令
第7章 誰のための儒学か
第8章 君子、慎むべし
第9章 朝鮮通信使との交流
終章 扇の小箱

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k5

55
江戸力強化月間⑨。天和の治を進めた大老堀田正俊が、若年寄稲葉正休に江戸城内で刺殺され、その場で本人も斬り捨てられるという衝撃の事件を「儒学殺人事件」と呼ぶわけですが、スキャンダラスな陰謀論であるよりか、文筆家でもあった正俊の著作を丹念に読みとくことによって、自分で儒学を講義したりしながらその後、生類憐みの令という謎の政策に傾いていく将軍綱吉との思想的な違いを浮き彫りにする、思想史的にスリリングな本です。結論としてはこのタイトルでない方がよかった気はしますが、読み応え十分な名著です。2022/06/05

さとうしん

4
綱吉の時代の大老堀田正俊(幕末の堀田正睦の祖先と言った方が通りがよいかも)殺害事件は、儒学殺人事件と呼ぶべき性質のものだった… これを取っ掛かりにして、有名な「生類憐れみの令」の背景となった綱吉の儒学観と堀田正俊ら当時の大名・儒学者の儒学観との対立について論じる。『颺言録』に描かれるところの綱吉像を見てると、今でも北朝鮮あたりで金正恩のために同じような書が作られているのではないかという気がするが…2014/12/26

feodor

4
若年寄・稲葉正休による大老・堀田正俊の刺殺事件。これを糸口に、将軍綱吉の政治を見直していくという論考。 正俊と綱吉との間の「儒学」観の違いが、最終的に正俊抹殺につながっていったのでは、というところの真偽はわからない。だが、正俊の儒学観は王道政治であり、どことなく知行一致とすら感じもする。一方で綱吉の儒学観は、ややファッション的。同じく儒学重視、文治主義といっても、ひとくくりにはくくれず、その違いが政治観の違いにもつながっていた、というのは読んでいておもしろかった。やや理解不足。 2014/08/01

パーやん

3
大老って偉いんだ(o_o)。上席の老中?トンでもない、大老を出したのは土井/酒井/井伊/堀田の4家のみ。しかも堀田家は将軍家に準ずる家格とか。それが綱吉の治世下、城内で若年寄の稲葉正休に刺殺され堀田家は凋落していく。事件は闇に葬られるが、私怨でなく権力者から強要されたモノとしか思われない。当然…将軍綱吉。儒学殺人事件と云う「小説」はココまでで後は学術書?、読むのがツラい^^;正俊著の日本版貞観政要「颺言録」の分析を通じて、儒教狂いの綱吉と拘りの正俊の儒教観の違いから諫言を躊躇わない正俊は疎まれ暗殺されてし2016/12/25

takao

2
徳川綱吉の関与で大老の堀田正俊が暗殺2021/02/09

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