創元推理文庫<br> 葡萄色の死 - 警察署長ブルーノ

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創元推理文庫
葡萄色の死 - 警察署長ブルーノ

  • ISBN:9784488273101
  • NDC分類:933

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内容説明

夏の終わりの夜明け前、フランスの長閑な小村サンドニにサイレンが鳴り響いた。遺伝子組み換え作物の試験場が放火されたのだ。過激なエコロジストの犯行が疑われ、村でただひとりの警官にして警察署長のブルーノは、国家警察の刑事たちに協力し、住人への聞き込みをはじめる。だがそんな折、村の青年がワイン農場の大きなワイン桶の中で死んでいるのが発見される。事故か? 殺人か? 放火との繋がりは? 心やさしき警察署長は、村の平穏を取り戻すため不可解な事件に挑む。元英国ガーディアン紙のベテラン記者が贈る、謎に満ちた傑作ミステリ、シリーズ第2弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ごへいもち

18
これ良いかも。「頭蓋骨バリバリ」とか食事シーンで受けれられないものもあるけど。2020/10/02

アカツキ

17
警察署長ブルーノ2作目。夜明け前、遺伝子組み換え作物の試験場が火事になり、ブルーノも現場へ駆けつける。調査結果は放火。犯人は研究所の内部を知る過激派エコロジストだろうと捜査が始まる。そんな中、ワイン農場の大きなワイン樽の中で村の青年が死んでいるのが発見されて…。前作に引き続き料理や村生活やロマンスなどコージー要素は魅力的だけど、ミステリのテンポが悪くて、そうだけどそうじゃない!ともどかしい気持ちになる。前作は大物然としていた村長が急に俗っぽく小物になったような…。気のせい?2022/01/23

bapaksejahtera

14
ブルーノ署長シリーズ第二作。最終作を読んでから1,2作と読む。フランスの架空の田舎町を舞台に、お国ぶりや地方の風物を背景にしたサスペンス。今回はワイン樽の中の死体が登場するものの余り残酷な犯罪は無く済ませる伸びやかな小説である。背景にある復讐譚は、やや無理筋のような気もするが。登場人物は各巻ごとに個性や動きが鮮明になってくる。主人公の後ろ盾になっている村長が回を重ねるごとに田舎の村の少政治家としての動きも見せてそれらしい。又主人公を巡る女性模様の展開も面白い。もう一度最終回を読む必要があるような気がした。2024/01/16

norstrilia

10
シリーズ2作目。社会派ミステリとして扱うテーマも、登場人物達も深みを増した。世界観が高い完成度で確立しているにもかかわらず(舞台が実在するのもあるけど)、ふとした拍子にガラリと見え方が変わる。ジャーナリストの著者の真骨頂。重厚なテーマと、映像的なフランスの田舎の風景と、美味しそうな食事とのバランスも絶妙で、作品の雰囲気が素晴らしい。2015/03/23

ハルト

8
フランスの牧歌的な小さな村で起こる殺人事件。村ののどかさとは別に環境問題でのデモがあったりワイン資本会社の土地買収にと、フランスの抱える問題も内包しながらも、人情優先な田舎のお巡りさんらしい優秀さで事件を解決。村の描写や、またフランスらしく食やワイン、恋についての描写がすてきでした。ほのぼのおいしい、でもぴりっとしたシビアさもある作品でおもしろかったです。三角関係の行方が気になる。2013/01/11

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