内容説明
文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
298
2025年プレミアムカバーバージョン。ショートショートがどどどんと42篇。単行本に収録された中から、文庫化されていなかったものを収録したとのこと。そして初期の作品であると事で、確かに星新一ワールドのお決まり事が、まだ固まり切っていない様子が窺えますね。と言うのも登場人物に氏名が付いていたりしていてね。それにオチもちょっと弱いのかなぁ。脳内に嘉門達夫が出てきてね「ひねりなさい、ひねりなさい。ギュギュッとギュギュッとひねりなさい」言うてるよ。でもね『早春の土』は星さんらしからぬ情緒豊かな書き出しで佳き哉。2025/09/23
kaizen@名古屋de朝活読書会
215
掌編小説集。「水音」でひろったものが何だったか分からなかった。二度目読んだ時に、「ひとだま」かなと思った。自信がない。時代を反映する題材だと解説がいるようになるが、時代を意識していないものでも、やや古くさい発想の物はある。一度使った論理は、何度も読むうちに読んだ時代の論理として記憶になるからだろうか。2013/07/26
ykmmr (^_^)
176
いやー。ショートな作品が一杯。当たり前の星新一作品集。『ボッコちゃん』と同じSF感満載なんだけど、こちらの方が、『人間臭い』のか?『地球』をテーマにしながらも、人間らしい『話のオチ』や『人生の惰性』感を見せてくれる作品集。2022/12/31
Tetchy
132
この本に収められている“友好使節”がこの作家との出逢いでした。2008/08/29
mariya926
130
この本も妹に貰ったので読んでみました。これでもか!?という程、宇宙や宇宙人、近未来、地球についてのショートショートでした。もうお腹一杯です(笑)当分は宇宙についての本は読まなくてもいいやってぐらい盛り沢山でした。ちゃんとオチがついているのもさすがでした~。2023/11/20
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