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内容説明
ある日突然、ネクタイが結べなくなる。妻の顔がわからなくなる。そのとき脳で、何が起こっているのか? 5歳刻みで発症率が倍増する。予防のカギは、40代からの生活習慣が握っている――。専門医が語る「認知症のすべて」(ブルーバックス・2012年10月刊)
目次
第1章 そのとき、脳はどうなっているのか?
第2章 認知症とはどういう病気か
第3章 忘れる記憶、忘れない記憶
第4章 乱れる本能、曇る理性、変容する気分
第5章 「私」とは何者か?見当識障害と脳機能
第6章 幻覚や妄想、徘徊や興奮はなぜ起きるか?
第7章 軽度認知症を見逃すな!―年間一〇%の軽症者が重症化していく
第8章 患者の日常と向き合う―治療とリハビリテーション、日々の暮らし
第9章 認知症の人とともに暮らす時代―「認知症サポート医」になって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鮭
11
認知症の仕組みを概説した一冊。 感情的な部分をなしにSPECTを用いて客観的な脳機能障害として認知症を説明しているところが良い。医療従事者があくまで機能低下として、感じている部分が当事者や家族にはなかなか通じないからである。 長寿時代故の空白の老後は正にその通りだと感じた。私が高齢になる頃には更にその「空白」が引退後の彼方に生じているのだろうか。2017/08/07
くまクマ
10
脳SPECT検査の有効性を再確認しました。今後の対応につなげたいと思います。2015/06/06
calaf
9
以前は痴呆と呼ばれていた認知症。種類は結構多いらしい。というか、いろいろなものをまとめて認知症と呼んでいるのが実状らしい...治る(症状が軽減する)認知症もあるものの、大部分は回復は見込めない。認知症予防には、規則正しい健康的な生活を送ることが重要(?) 認知症以外でも同じという気もしますが (大汗)2012/12/04
斑入り山吹
7
ときどき認知症の方をお世話することがあるので、思い当たる症状はどういうものか、知りたかったのだ。まあ、分かったような分からないままのような、そんな感じ。本の後ろの方がなかなか重い。高齢化社会とはどういうものなのか?そこらへんがね。廃用症候群、という言葉が胸に刺さった。40過ぎたら己をそうしないように忘れないようにしたいし、片や年寄りをヒマにしないようにしなければいけないし、という両方の観点で。いいタイミングで読んだと思う。後回しにしている方には、ここから目を背けないでほしい。2015/03/26
牧神の午後
4
脳外科的な側面から認知症を解説する一冊。60歳を超えると、発症率が倍々に増え、高齢化社会では自分や両親、はては(私にはいないけど〕子供などの身内含め他人事ではなくなるわけで、とにかく早期発見して進行を食い止めるための努力が必要。でも、BPSD(行動・心理症状)が出てしまったときに対処できるのか、というのは非常に不安。2019/12/07