中公文庫<br> くますけと一緒に

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中公文庫
くますけと一緒に

  • 著者名:新井素子【著】
  • 価格 ¥838(本体¥762)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122056800

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内容説明

ぬいぐるみの「くますけ」を片時も離すことができない成美は、事故で両親を亡くし、ママの親友の裕子さんに引き取られる。裕子さんは成美にとても優しいけれど、くますけ以外は信じることができない成美は……。サイコホラーの傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chiru

76
ぬいぐるみ×サイコホラー。ぬいぐるみの『くますけ』を両親以上に慕う成美。そして、くますけを否定して娘の心を傷つけた両親は事故死。人形が意思をもって動き、人と会話するのは『ぶたぶた』みたいで可愛い。でも、くますけの目的は正しくても、方法は間違ってる。守護天使のようなくますけの違和感が少しずつ高まり、最後にはアウトラインを超えることを予期させるラスト。深層的テーマに踏み込んだホラーって哀しい。現実回避ルートを考えたのも、くますけも、もしかしたら自分自身だったのかも…。 ★3.52019/06/09

はつばあば

42
サイコホラーに惹かれて読んだが、サイコホラーだなんて飛んでも無い。子供の心ってとても傷付き易い。心の悲鳴がぬいぐるみを擬人化させただけのこと。子を産む事は簡単だが親になるには難しい。親になれない人が親になったら子供が悲惨だ。現実でもうさぎのケージに子供を入れた親のニュースもあった。愛情の欠如した親より晃一・裕子の夫婦に育てられる成美の、大人になった姿が見てみたい。もしかして裕子も成美の親のような愛情のない家庭に育ったのかな。2015/04/29

あー

17
思った程サイコでもホラーでもなくて、面白かった。面白かったのよ。少し泣けて、とても良かった。2019/06/03

はなん

17
怖い。この作品はどんなに時を経ても背筋が寒くなるお話だった。それでも止まらずに読ませられてしまうのは、この作家さんが初めてだった訳で(児童書を除く)やはり出会えてよかった新井素子、と思うのです。あれ?作品の感想ない?いや、ぬいさんブログ、発信スタートしたら告知よろしくです!(ってどうやって素子さん告知を知ることができるのだろう~~!!/笑)くますけ、どうかいまも「良い」ぬいさんでいてくれますように。2012/11/12

紫伊

13
新井さんの小説、初読みです。あらすじにサイコホラーと書かれておりそこからイメージしていた作品とはだいぶ違いましたが、それはそれで面白かったです。親子って近いからこそ否定しきれずもやもやする。そんな気持ちがたまり、よりどころをくますけに求めたからこそくますけはこうなったのかなと思いました。全体的にハッピーエンドですが、ラストはぞくっとしました。 あと地の文の書き方が変わっていたので、何か仕掛けが…と思っていたのですが特に関係なかったようです。2015/01/08

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