内容説明
「本当の幸せ」とは何か?
科学的アプローチで探る、驚くべき経済学!
誰もが幸せになりたいと思っている。だが、人生の選択のひとつひとつは、どれだけの幸せを運んでくれるのだろう?
もし幸福度を比べる方法があったら?
結婚の価値は年2500万円、
子どもをもつと不幸になる、
宝くじに当たっても幸せになるのは2年後、
愛する人が死んでも1年で立ち直れる
「幸せ」に値段をつければ、新しい世界が見えてくる!
目次
幸福の探求
幸福と科学の関係
お金で愛は買えないが、幸せなら買えるのだろうか?
お金で買えないものの値段
時は本当にすべての傷を癒してくれるだろうか?
「自分だけじゃない」
フォーカス幻想
なぜ、私たちは幸せにならなければならないのか?
幸福を決めるのは誰か?
おかしな話だが…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちさと
32
行動経済学者らしく、統計と引用それらの分析たっぷりで読みごたえがすごい。お金で一時的な幸福は買えるが、それによって得られる幸福度への貢献度はあまり高くない。限定合理性のために感情が理性を抑え込められるしくみや、生まれつきの性格特性による個々の幸福の設定値の制約など、言われて確かにと思う部分が多くありました。それ以上に「幸福は何より大切なのか?」「自分が幸せなら他の誰かが不幸になってもいいのか?」など、とても考えさせられる、画期的だと思える1冊でした。おすすめ。2019/07/11
Thinking_sketch_book
9
工場作業者に幸せになってもらいたいという想いから読み始めました。本書は収入により幸福が決まるという仮説検証から始まります。幸せは結婚、出産、昇進などでも変わる事から、それらをお金で表現する事やそれらの事象が起きない場合の比較を紹介しています。いずれも結果は一般的意見と異なり驚きの連続です。お金や子供で幸せになるとは限らず、また幸せ自体もはかなく長続きしないものだと記しています。一方で幸せは結果では無く、創造性や日々の活力にもなる事から、どうすれば幸福になるかも考察されています。数年後読返したくなる一冊です2012/03/10
りえ
8
幸せについて、科学的な視点からアプローチしている。難しくてわからないとこもあるけど、幸せというみんな違う感じかたのことを金額にしてみるのはおもしろい。一般的に幸せだと思われていることが、実はそうでもないことには衝撃だった。幸せって何なのかよくわからないけど、幸せですかと聞かれて幸せですと答えられる人はすごいと思う。2015/01/11
onasu
8
幸福を金に換算するなんて、某カードの回し者か!てな訳ないですが、そのCMもブータンも出てきます。 第2章冒頭、恋人と朝を迎えた幸福感。恋人を大金、例えば4000万円に置き換えたら? 示唆に富んだ比喩です。そして、幸福感の変化を、収入の増減と比べ、金額換算を試みるも、お金のもたらす幸福は、さほどでなし。お金で幸せを買えないなら、どうしたら、てとこから、幸せを感じるのは、どういう時、どういうシチュエーション、て繋いで、幸福はアウトプットではないかも?、てとこまで。最後、仏陀までの言及は、仏教徒なる故か。2012/11/06
okaching
5
幸福について。人生の様々なイベント、結婚や親族の死、出産等の幸福度について金額を出してみるのは面白い。言われればそうだったなと思う事が多い。出産してもしなくても幸福度は変わらないというのは何となくわかるが、老後になり自分の人生を振り返った時にどう感じるのか気になる。子どもの顔を見ると産まれてくれてありがとうという気持ちでいっぱいになる。そういった感情はなりよりも素敵だなと思う。2015/12/09