内容説明
原口泰三。非合法組織に追われる彼は、嵐が接近する沖縄那覇空港に降り立ち、追っ手の目から逃れるためにうらぶれたホテルに投宿する。東恩納順子。ホテル経営責任者。以前は経営に情熱を燃やしていた彼女だったが、夫との死別で今は流されるままに生きている。泰三と順子はかつて愛し合う仲だった。交わることのなかった二人の人生が、緊迫した事態のなかで劇的に交錯する。傑作サスペンスロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
93
非合法組織に追われる原口泰三は、台風が接近する沖縄港に降り立ち、追手の目から逃れるために、古いホテルに投宿する。そのホテル経営責任者は、かつて愛し合った仲で、今は夫との死別で今は思うに任せぬ人生を送る東恩納順子だった。長い間、交わうことのなかった二人の偶然の再会。しかし、待っていたのは緊迫した事態だった。良質なハードボイルド小説であり恋愛小説である。この後の作家の活躍を考えると意義深く、将来への期待が膨らむ作品と言える。幕切れはあっけないが、途中まではサスペンス性あり、面白かった。2024/05/20
mr.lupin
49
以前に読了した佐々木さんのハードボイルド作品がメッチャ面白かったから今回も期待したのだが、この作品は途中までは良い感じだったけど、終盤にかけて盛り下がっていったようで最後は無理やり終息させたような感じで少々残念だった。しかし、たまにこう言ったハードボイルド作品を読んだりすると、目新しく新鮮な感じがして結構楽しめたりするな。また機会があれば、佐々木さんの他のハードボイルド作品も読んでみたい。☆☆☆★★ 2020/12/13
10$の恋
37
いきなり"原口泰三"という男が逃避行するところから始まる。元過激派だ。ヤバい仕事の不始末で逃走資金を持って逃げる逃げる。死人もでる。追手の執念も半端ない…なんだなんだ?この緊迫感は。窮地に追い込まれた原口が沖縄のホテルに身を隠す。偶然そのホテルの常務(順子)と過去に因縁があった。一度は恋に墜ちた原口に海外逃亡の幇助をする順子。それに手助けする闇の仲間、だが追手も迫る。危機を脱してくれ〜!と願う私。だが嗚呼…。まさかの結末に唖然。期待を裏切る小説、賛否はあると思うが私は『賛』だ。ただ、順子の不憫に心が痛む。2025/06/14
Richard Thornburg
31
感想:★★★ 「夜を急ぐ者よ」というタイトルに始まり、序盤から犯罪の匂いがプンプンするんだけど、主人公も裏社会の住人という割には軸足に体重をかけていない感じで根っからの悪人って印象じゃないですし、恋愛小説的要素が強いのも手伝って内容はかなりマイルドな印象です。 主人公の命に係わるような犯罪絡みの要素と恋愛小説的要素の対比がハードボイルドっぽい感じを醸し出してるのかな?と思いました。 2024/11/22
yuu@mayu
21
『☆☆☆.5』佐々木作品としてはイマイチ。道警シリーズの期待値で読むとう~んって感じ。2016/01/26
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