内容説明
ハンフリー・ボガードのようなタイプの俳優は、正面きって何か言おうと思っても、あの顔ばかりが眼の前にチラツキ出して、どうにもいけない。いままでに彼が出演した映画は六十四本もあるということで、日本にもずいぶん沢山入ってきたが、それらを思い出してみようとすると、苦虫を噛みつぶしたような顔のコレクションになってくるのである(本文「ボガート先生についての解釈」より)
目次
第1章 気になる男優たち(ボガード先生についての解釈;鬼才オーソン・ウェルズ物語;スタンリー・コワルスキーという男そしてマーロン・ブランドの演技;初めて公開された世紀の名優ローレンス・オリヴィエの伝記;「赤い河」のモンゴメリー・クリフト物語 ほか)
第2章 映画界の動向について(「罠」を中心に暴力テーマ映画のこと;私一人だけの最近アメリカ映画観;変貌するハリウッド;映画におけるセクシー・ムードについて;映画・残酷物語 ほか)