角川文庫<br> 新宿のありふれた夜

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角川文庫
新宿のありふれた夜

  • 著者名:佐々木譲
  • 価格 ¥594(本体¥540)
  • KADOKAWA(2013/10発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041998021

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内容説明

新宿で十年間任された酒場を畳む夜、郷田は血染めのシャツを着た女性を匿う。監禁された女は、地回りの組長を撃っていた。一方、事件を追う新宿署の軍司は、新宿に包囲網を築くが。著者の初期代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

62
ありふれた夜?。とんでもない。こんなにスリルを感じてワクワクしたのに。ベトナム戦争を軸として回っていた私の昭和史と佐々木さんとはあまり変わらないようだ。警察も893も煙に撒いての逃走劇。いつも政府が正しいとは限らない。自分の頭で考え行動を起こして自己責任を持つ。かっこいいんですが・・なかなか難しい。もう一人の女の子のように殺されるのが当たり前の世の中になってきている。平成のこれから、外国からのお客様も、仕事で来られる方も益々増えるだろう。日本人としてどう対処するか・・若い方に委ねられている。2016/04/19

mr.lupin

60
『新宿のありふれた夜』...いやいや、そうそうこんな話はないでしょう。新宿で十年間任された酒場を畳む最後の夜、マスターの郷田は一人の異国の難民女性を匿った。彼女はやくざに追われそして警察にも駆け込むことができない。そんな彼女を歌舞伎町から逃走させるの為に手を尽くしていく。とても「ありふれた夜」どころかドラマチックでハードボイルドでスリリングな熱い夜だった。でももしかしたらこんな話はありふれたように日常的にもあるのかな…?☆☆☆☆☆2019/06/27

ヨーコ・オクダ

35
なんかエエ話、というかエエ終わり方。新宿が舞台で、ヤーさん、警察、不法滞在の外国人が出てきて…の作品でドンパチやらバイオレンス系描写メインではない方向へストーリーを持っていけるんや〜と感心した。メインキャラは雇われバー店主の克彦とインドシナ難民のメイリン。この克彦がめっちゃ強いヒーローでないのがありきたりの新宿ハードボイルトにならずに済んだ要因かも?メイリンの真っ直ぐで芯が強いキャラ設定がキラリと光る。終盤、メイリンを追うヤーさん、警官とのニアミス場面ではドキドキ、スリリングな感じも味わえて…。エエ感じ♪2019/07/10

ねこまんま

30
おいおい、新宿ではこんな話が本当にありふれているのかい?閉鎖的な男と、生きるために動き続けるしかなかった女の出会いっていうのが、いかにもハードボイルドな接点でわくわくするねえ!難民問題については、震災やら格差社会やらで、日本国民でさえ生活ままならない人が少なくない中で余裕がないのが現実なんだろうけど、先進国である日本が知らんふりっていう実情はどうなんだろうとは思う。じっとしていても生きていける日本の男と、無茶を承知でどんなことでもしなければ生きていけない切羽詰まった異国の女との対比がすごく活きた作品。2016/05/04

gonta19

26
2011/10/29 Amazonより届く。 2012/6/27~6/28 佐々木譲氏の初期作品。原題は「真夜中の遠い彼方」。 ヤクザを撃って逃げる不法滞在者を匿って逃がす話、と言ってしまえば元も子もないが、初期作品にありがちな熱さはあるが、書き込みが足りない印象。やはり、作家にも歴史有り、だ。2012/06/28

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