内容説明
ある日突然人格が他者のものとすり替わってしまう――いたるところで奇異な現象が多発するジェヴレン社会に、ハント博士らは直面した。人格変容の起こった者はアヤトラと呼ばれ、新興宗教の活動家となるか、完全に狂ってしまうこともしばしばだった。決して精神に異常を来すのではない。新たな人格が生まれる裏では、別の宇宙からコンピュータ・ネットワークを通じてデータが送り込まれているというが……。人類の想像を超えたところに存在する宇宙とは?ジェヴレンを狙う“内なる宇宙”を阻止できるのか。巨人たちの星シリーズ第4部、星雲賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
66
ジュベックスは前作では、あれほど頑張ってたのに、10年も経つとすっかり別人。実は裏の顔を持っていて。惑星ジュベレンは混乱の真っ只中。ホーガン流ファンタジーはVRを彷徨い、あの崇高なテューリアン人たちを超えた世界を描き出す。一作ごとに違う世界を描き出し、素敵な読書時間をもらいました。ありがとう!2021/05/20
ヘビメタおやじ
41
コンピューター内に人格をコピーするという話は、哲学的にも科学的にも興味が尽きません。しかし、二重に人格がコピーされる問題について解答されていないのは残念です。それでも、ホーガン流のファンタジーが読めてうれしかったです。2017/04/07
ひびつき
34
終っちゃった…! ああでも蛇足感は否めない。壮大なファンタジーでしたがちゃんとSFに戻ってきたのはほっとしたけども。 原題はエントヴァースなのかな、名付けはさすが。最後のめくるめく急展開に戸惑ってるうちにラストを迎えて少し置いてきぼり感もあるのは、何かを読み飛ばしているからか。だって長かったから…。ゾラックがますます口達者になっていた。ああかわいいなこのコンピュータ。これで四部作完結。寂しさはないかな、お腹いっぱいです。2013/10/16
波璃子
31
「巨人たちの星」シリーズ第四弾。私がSFを読むようになったきっかけとなったシリーズ。正直内宇宙の話は頭がついていけずあまり分からなかったものの面白かった。映画を観ているかのような壮大さがあり、主人公たちが様々なピンチに巻き込まれながらもそれを乗り越えていくのを手に汗握りながら見守った。秘書に振り回されているダンチェッカーが可愛く思えてしまった。2015/10/03
ホームズ
30
『星を継ぐ者』『ガニメデの優しい巨人』『巨人たちの星』に続く4作目。前3部作の面白さに比べると少し残念。ハントやダンチェッカーが登場しているので読んでいけるけど・・・・。微妙な感じかな~。もう少し時間をおいて再読してみようかな~。2013/01/16