角川文庫<br> 黒猫遁走曲

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角川文庫
黒猫遁走曲

  • 著者名:服部まゆみ
  • 価格 ¥462(本体¥420)
  • KADOKAWA(2013/11発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041785034

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内容説明

愛しい猫、可愛いメロウ、美しい、優しい……私の天使……。どれくらい捜したことか?目につくかぎりを、思いつくかぎりの手段を講じて。森本翠が三十八年間勤務した出版社を定年退職した日の夜、メロウは山ほどの花と薔薇色のシャンパンの隙間をぬって、戸外にはじきだされた!?黒猫メロウの捜索と、スターを夢見る隣人の殺人事件がクロスして……。滑稽なぐらい切実で、臨場感あふれる奇想天外なサスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

レモン

40
服部さん何作か読んできたが本書が1番好みではなかった。ちゃんと物語の世界に入りきらずに読んだから、最後の方よく理解できなかった箇所もあったが読み返す気も起きない。冒頭のイラストレーターと瑠璃のシーンは何だったんだ?いなくなった黒猫を探す翠と、妻を殺した昭平のモノローグの掛け合いは面白かった。2023/08/24

Tetchy

6
本作は角川ミステリ・コンペティションの参加作品で文庫書下ろしで刊行された作品。一読して驚くのは、非常に読みやすい文体と内容になっていることだ。ゴシック趣味溢れる『時のアラベスク』や『罪深き緑の夏』の同一作者とは思えないほど、普通のミステリとなっている。結末も皮肉が利いている。前2作の雰囲気が好きな人にはあっさりとしすぎて物足りなさを覚えるだろうが、私は全く逆の立場だったので本作は服部氏の作品では最も評価が高い。2009/10/08

みみずく

5
飼い猫メロウが家出して一心不乱に探し回る翠。そのメロウは妻を衝動的に殺した男昭平の元に身を寄せる。俳優志望のこの男はプライドの高いナルシストなので、劇中人物になりきり人を出し抜きご満悦。メロウは、翠にとっては天使、昭平には悪魔の使者、猫屋敷の老人にはキューピッドとなり、もの言わないメロウは人間のいろんな想いを受け入れてくれる。2013/06/17

ちょび

4
猫を飼っているので翠の気持ちが痛いくらい分かった…。服部さんもとても猫が好きな方だったんじゃないかな。ビックリするような仕掛けがある訳じゃないけどとても面白かった。終わり方がスカっとしていて好き。2014/01/30

ホレイシア

4
まだPCがなかった頃、えらい苦労して探しました。それだけの価値あり。2008/01/03

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