内容説明
青葉繁れる城下町、東北一を誇る名門校・仙台一高に、日本一の名門・日比谷高校から転校生がやってきた。しかも編入されたのは名門校にも存在する落ちこぼれクラス。料亭の息子で映画マニアの稔くん以下、ユッヘ、デコ、ジャナリの仲良し四人組はいろめきたったが、異性への過度の関心という共通の悩みから、日比谷の劣等生、俊介くんはあっという間に仲良くなって、女子校合同英語劇公演、松島合ハイと愛すべき珍事件をまき起す! 抱腹絶倒、爆笑とペーソスあふれる青春文学の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
30
1986年5月21日読了。おじさんだって、たまにはこういう本を。ちなみに74年のドラマ主演は、森田健作(前千葉県知事、当時25歳)。(2022年7月5日入力)1986/05/21
ぶんぶん
11
【再読】ずいぶん昔に読んだ、単行本で初出だから、ずいぶん前だ…懐かしく、古本屋で思わず手に取った。 話は東北の高校生の抱腹絶倒のユーモア小説。 しかし、デビュー作でこの完成度、流石に井上ひさしである。 ユーモアの中にペーソス溢れる青春が活写されている。 いろいろなアンチテーゼが盛り込まれているのだろう、しかし、ただ単純にドラマを楽しみたい、これは井上版・「坊っちゃん」だ。 ふと、時代が遡った感じがした…懐かしいなぁ♪2015/03/15
カモノハシZOO
4
60年前の男尊女卑には違和感があった、あまり共感は持てなかった、歴史的高校賛歌と考えよう。2019/05/05
くっきー
3
なんだか、これぞ男子!って感じでした。東北一を誇る名門校の劣等生グループに東京の名門校・日比谷高校から転校生がやってきて、いろんな珍騒動を巻き起こします。今も昔も変わらないな〜なんて思うけど、私はいちおう女子なので実際のところはわかりませんが…。2011/07/28
fumi
3
思春期男子リビドー小説の元祖、という認識で間違いないかしら。なんて確認を取るまでもなく、私の中ではその位置に決まった。井上ひさしは抜群にキャラ造形が巧く、しかもそのキャラの振る舞いは純然たる駒のそれなのだと、彼の「笑い」に裏打ちされる冷徹さを少し思う。そうは言っても笑っちゃうのだが。2009/08/14