出版社内容情報
本書の内容:
難病にかかった夫(アンドリュー・ワット氏)の介護生活の6年間を綴ったもの(2005-2012)
著者は日本で乳がん患者団体の会長という職務をこなしながら、夫が加療していたイギリスへ何度も介護へ出向く。またご子息(長女、長男)の献身的な介護によって、発病当初余命6ヶ月と宣告されたが、長期にわたってQOLを保ちながら生存する事が出来た。
しかし、そんなアンドリュー氏も徐々に精神的肉体的に衰弱していく中、安楽死などの問題にも直面しつつも、最期を看取ったワット家の壮絶な看病記であり、家族愛に満ちたファミリーヒストリーともなっている。
目次:
はじめに
第一章 慟哭(2005年12月13日 東京~2006年2月13日 バンコクまで)
第二章 運命(2006年2月16日 バンコク→ロンドン~2006年10月30日 ロンドンまで)
第三章 執念(2006年11月2日 ロンドン~2008年11月9日 ロンドンまで)
第四章 生還(2008年12月19日 東京→ロンドン~2010年7月17日 ロンドンまで)
第五章 永眠(2010年12月3日 東京~2012年1月19日 ロンドンまで)
あとがき
想い出のアルバム
著者:
ワット隆子氏
1940年旧満州国奉天市(中国東北部)生まれ。米国Southern Air Transportのスチュワーデスとして勤務ののち、1969年にイギリス人のアンドリュー・ワット氏と結婚。
長女ジェニファー、長男サンディの一男一女をもうける。
77年に自身が乳がんの手術を受けた事を契機に、翌78年に乳がん体験者の集い「あけぼの会」を設立。
2013年に35周年を迎えた同会は、会員数4000名以上を誇る。日本最大級の乳がん患者会の会長として、講演会や機関誌の発行などに尽力するほか、エッセイストとしても活躍。
主な受賞歴は、1987年エイボン女性教育賞、1988年保健文化賞、2000年テレサ・ラッサー賞(Reach to Recovery International)など。
『乳がん患者に贈る 愛と勇気の玉手箱』など、著書多数。
本書は、あけぼの会ホームページに連載された、ALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかった夫と家族の数年間をつづったエッセイを、単行本として加筆・修正したものである。