手続を通しての正統化

手続を通しての正統化

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  • サイズ B6判/ページ数 332,/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784938662028
  • NDC分類 321
  • Cコード C3036

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

7
社会システム論には各社会システムが不確定性、偶発性、複雑性の中にあるという前提がある。その機能の中で、「短命な社会システム」としての「手続」を取り出す著者は、政治的選挙、立法、行政の決定過程、裁判手続の一回限りの拘束的な決定=正統化の形成機能として「手続」を捉える。興味深いのは本書で「手続を通しての正統化」が不満やプロテストを吸収するメカニズムと見なされる点だ。不満やプロテストは社会自身が外に開いており、不確定ゆえに起こる。それゆえ正統化の形成はシステムが不確定性を養分として複雑性を縮減する過程とされる。2024/08/10

ぷほは

5
『制度としての基本権』より訳も熟れてきており、『信頼』により近しい論点が収斂しているので、前期ルーマンで最初に読むのはコレでいいんじゃないかと思うほど。驚くべきことに「コミュニケーション」という単語が全く出てこないため、行為-役割システムで人格/社会システムの分化が述べられており、訴訟や選挙や行政の挙動を捉える際の細かな目配りの方に、理論がなかなか追いついていないように読めてしまう。参照される研究の数も少なく、複雑性の縮減がやはり中心的な位置を占め、APSに重なる論点は法の実定化に予見的に見られる程度。2018/09/11

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