感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
44
ローマ教皇を取材した著者が、教皇の言動を細やかに語っています。歴史的資料としても宗教資料としても価値ある著書だと思いました。教皇の核兵器の見方は破壊そのものであり、教皇が望むのは平和そのものと言えますね。核兵器は現在の十字架とも受け取れるかもしれません。カトリックならではの主張ですが、プロテスタントにも通じるものがあります。クリスチャンでなくても、核のない世界を考えるうえでの歴史書として読めると思いました。2024/03/20
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
12
共同通信記者としてローマ教皇来日を取材した著者が、その前後の教皇の言動を細やかにレポートしている。歴史的資料だと感じた。幻想とも思える教皇の核兵器廃絶の主張は正論であり、平和主義の原理原則そのものだ。ど真ん中からこのことを主張できる国家元首は教皇ぐらいしかいないだろう。このような立場にある教皇を著者は完全にリスペクトしている。カトリック信徒、それ以外の日本人キリスト者には必読の一冊としておすすめしたい。2021/04/05