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無縁のメディア―映画も政治も風俗も

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784906700738
  • NDC分類 304
  • Cコード C0073

内容説明

デジタル・メディアが社会に行き渡った21世紀、すべてが「正しく」「オープン」になる社会が、息苦しいのはなぜか?SNSに招集される“ヒキコモリ”たちが未来の支配者になる!いま進行する“無縁”の状況と文化をクールに対話する。

目次

プロローグ 著者の消失
無縁のメディア
エピローグ タイトルの誕生
巻末付録(福島原発事故日記;いま、読み返したい60冊)

著者等紹介

粉川哲夫[コガワテツオ]
上智大学、早稲田大学で哲学を学ぶ。いっとき過ごしたニューヨークの影響で、自由ラジオとパフォーマンス・アートにコミットしはじめる84年ごろから、批評活動と平行して本格的にパフォーマンス・アートの活動に入り、エレクトロニクスを用いたパフォーマンスを次々に実験し、のちの「ラジオアート」に発展する。現在、この10年間海外で続けたラジオアート行脚を減らし、文筆活動にもどりつつある

三田格[ミタイタル]
東京藝大、中退。在籍中から書籍の編集を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

15
再読。やはり煮詰められるべき箇所は多々ある。ゴリゴリの議論を期待して読んだのが間違っていたのか、何処か馴れ合いめいたやり取りになってしまっている感は否めない。とは言え、本書で提示されるトピックは多様でフクシマやクラブ文化、そしてなにより映画について色々考えさせられるところは多い。この本をガイドブックに観たい映画が増えてしまった。フクシマのことが記憶から遠ざかりつつある今こそ、この本の意義は大きいのではないか。独特の日本文化論としても読める、フットワークやノリの「ライト」な書物。粉川氏の日記も資料的価値あり2017/07/01

踊る猫

8
短期間のメールでのやり取りを素材にしたからなのだろうが、論理においてツメが甘いところもチラホラ見受けられる。ただ、そうであっても両者の知見には唸らされる(特に映画に関する知識の豊富さと来たら!)。従ってこの本を手掛かり/ヒントとして自分の頭で考えて、眉に唾をつけつつ考察を練り上げる必要はあるのだろう。その意味ではなかなか煮ても焼いても食えない一冊だ。音楽や映画、国際政治について自分が如何に不勉強を晒してしまっていたのかを思い知らされ恥ずかしくなってしまった。『エレキング』のバックナンバーも丁寧に読むつもり2017/02/04

seer78

5
再読。副題にもあるように、映画の話題多い。二人のメールのやり取りからなる対話は、電話や同席しての対話・座談とも、Twitterのような短文の細切れの会話でもない、程よく論述が可能で、ゆるやかに本題から逸脱するのも許容して、魅力的。欧米と日本の比較をよくするが、どちらかを全肯定・否定することなく、むしろ双方の差を消去するようなグローバル化とそこでの社会の消滅→SNSの興隆が現在の基本枠組みであることの確認。つまり、ヒキコモリが支配階級になりつつある…巻末の粉川「福島原発事故日記」とブックガイド、お得感ある。2015/09/18

nizimasu

3
二人の著者が、メールのやり取りから3.11以降の日本とそれ以前の日本の社会構造の変化や「日本人」とはというやり取りをカルチュラルスタディーやポストモダン的に縦横無尽に話しているのだけれど、やはりそこは特定の著者たちが見てきた映画の内容から世界をとらえているので、かなりわかりにくい部分が多く感じられた。これが芸術で言うイメージや意味の部分のいわゆる「お約束」なんだけど、それを出さずにもっと頭がいいのだから見事な解釈や分析を読みたいと思わされた。2014/06/06

rx8omusubi

1
読み捨て本として「今」が語られているのではなく、「今」を考えるヒントやワードが散りばめられた一冊です。

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