内容説明
平安時代の貴族は呪われたり祟られたり、神罰を受けたり、化け物と遭ったり、毎日不安でたまらない。そこで…伝わるおまじないをエピソードとともに御紹介。
目次
第1章 困ったことになったとき(百鬼夜行に遭遇したら;死んだはずの人を見かけたら ほか)
第2章 悪いことが起きる前に(くしゃみが出たら;悪い夢を見たら ほか)
第3章 こんなときは気をつけて(犬の遠吠えを聞いたとき;犬に置き土産をされたとき ほか)
第4章 よりよい明日のために(恋心に気づいてもらいたい;未来を知りたい ほか)
第5章 まずは落ち着いて(犯罪者に立ち向かうなら;悪い人と交渉するなら ほか)
著者等紹介
繁田信一[シゲタシンイチ]
1997年東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。2003年神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了、博士(歴史民俗資料学)。神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、同大学外国学部非常勤講師
坂田靖子[サカタヤスコ]
大阪府高槻市出身、石川県金沢市在住。1975年、『花とゆめ』掲載の「再婚狂騒曲」でデビュー。以来、白泉社、小学館など幅広い雑誌で活躍。英国を舞台にした作品のほか、さまざまなファンタジーや日本の怪談・説話を素地にした作品も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りー
1
平安期に行われていた“おまじない”集。こむら返りになった足を「きゅうり」と言いながら擦ったり、手に漢字を書いて悪人に備えたり・・・。一つ一つの項が短いので気楽にどこからでも読めます。本気だから笑える平安期の日常。目に見えない世界は彼らの現実で、だからこそ「呪い」が笑えない罪に問われる時代。最近読んでいた物語に登場する人物たちも盛りだくさんに登場。(道長が赤ら顔で、縁起が良かった等)細かい楽しさが詰まっていて、あの時代が好きな人は楽しめると思います。本の設定自体もちょっと化かされた気分になります。2018/03/26
紫暗
1
著者が、平安時代の文化について色々と本を書いている人だったので、もう少しアカデミックな内容になるかと思っていたのですが、予想に反して誰でも読めるエッセイといった感じの文章で驚きました。タイトル通り「おまじない」の本ではあります。ただし、王朝貴族のと言われてしまうとちょっとイメージが違うような…。少なくとも著者が他に出版している本のような学術的なものではないので、平安時代をよく知らない人でも読める反面、ある程度の知識のある人には物足りない一冊です。2013/09/10
れじーな
0
期待していたものとは違って、肩透かしを食らった気分になりました。京都で出会った老いた尼からの伝聞という形を取っているものの、その説話とこじつけられたおまじないとの違和感は拭えず、逆に胡散臭さが強調されているように感じました。著者の注釈では尼の話のもとになった文献が紹介されるので、素直にそれを紐解いた説話集にしておけば良かったのでは、という気がします。2010/04/25
いすず50
0
読みたいと思ったような内容でなかったので中断。コラム集のようで読みにくく感じた。2009/12/25