内容説明
本書は、アメリカの連邦準備制度理事会の歴代の議長にもっとも近い側近として活躍した著者が、アメリカの金融政策がいかに作られて実行されてきたか、その際に各理事の能力や個人的性格がいかに政策形成に影響してきたかを詳細に語ったユニークな本である。ニクソンショック、プラザ合意、ボルカー議長によるインフレ対策、LTCM破綻の際にFRBがとった対策、これらについて裏方として活躍した秘話も語られている。最近ではグリーンスパン、バーナンキ時代での金融政策からサブプライムバブルの破綻に対する対応の遅れなどを、内側の人として分析している。
目次
第1章 金融政策の運営と運営者に関する概観
第2章 ビル・マーティン時代
第3章 アーサー・バーンズ時代、そしてインフレとの戦い
第4章 谷間のビル・ミラー時代
第5章 ポール・ボルカーとインフレに対する勝利
第6章 グリーンスパン時代とそれ以降
第7章 FRBとそのイメージ
第8章 まとめと将来の展望
補遺A FRB議長とアメリカ合衆国大統領の年表
補遺B 経済的目的と金融政策指標
二〇〇七‐二〇〇九年の金融危機とFED―(著者あとがき 二〇〇九年一一月)
著者等紹介
アキシルロッド,ステファン・H.[アキシルロッド,ステファンH.][Axilrod,Stephen H.]
ハーバード大学経済学部(首席の次で卒業)、シカゴ大学経済学部大学院博士課程修了。1952年から1986年迄、理事会でのエコノミストからスタートしてトントン拍子で昇格昇進した後、ディレクターとしてあらゆる重要な会合に出席し、議会証言なども行った。1986年退職後は、日興證券インターナショナルの副会長に就任した。バブルや日本経済への日銀の対応にも通暁している
田村勝省[タムラカツヨシ]
1949年生まれ。東京外国語大学および東京都立大学卒業。旧東京銀行で調査部、ロンドン支店、ニューヨーク支店などを経て、関東学園大学教授、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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