内容説明
日々初雪のような驚きと寒さにたじろぎながら早足で進む異才柳谷あゆみの第一歌集。
目次
ある一晩という歴史
アドリエンヌ
講演の真昼
恋と通信
はるかなる手紙よりも
春
青い石
図鑑ありがとう
三月は雨が降る
レバノンから帰る〔ほか〕
著者等紹介
柳谷あゆみ[ヤナギヤアユミ]
1972年東京生。2000年より「かばん」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなた
1
すきなほんで人生の節目節目に鞄に入れてもち歩いてる。「ずいぶんとなくなったから心がね 何年かかけて忘れるだろう」「こんにちはみなさん指を握りしめわたしは何もうしなっていない」「抱きしめているんだよだからそれでいいじゃないかそれに眠ってるんだよ」失うことと失うこと。ひとは繰り返し何回か同じものを失う。そのたびに「それに眠ってるんだよ」と話す、失いながら。失った後もふつうにナチュラルローソンの低糖質チョコパンをたべたりたまたま開かれていた野鳥の会にそっと参加したりもする。でもまたうしなう。ねむる。それに。2021/11/23