出版社内容情報
自力で教材を読み解く教師をめざすための必読の書。〈高校教科書用〉「山月記」は、新人作家をめざして三年間妻子を放置した中島敦の懺悔録である。精緻な読みで、森鴎外「舞姫」や井伏鱒二「山椒魚」など定番教材に関する通説に挑む十三篇。
第一章「舞姫」の構図――引き裂かれた愛の悲劇――
第二章 堀辰雄「曠野」――古典と西洋の融合――
第三章 太宰治「貧の意地」――西鶴のパロディー――
第四章 太宰治「女賊」の位相――戦略としての西鶴の翻案――
第五章 中島敦「山月記」――自画像としての李徴――
第六章 中島敦「弟子」――游侠の魂――
第七章 中島敦「李陵」――人間と運命――
第八章 井伏鱒二「山椒魚」――結末の改訂――
第九章 井伏鱒二「遙拝隊長」――村の力学――
第十章 井伏鱒二『漂民宇三郎』 ――村社会からの離脱――
第十一章 宮本輝『螢川』の生成――父の発見――
第十二章 現代詩の鑑賞と指導・会田綱雄
第十三章 現代詩の鑑賞と指導・黒田三郎
渡辺 善雄[ワタナベ ヨシオ]
1946年福島県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程(国文学専攻)所定単位取得満期退学。1974年岐阜女子大学講師となり、三重大学助教授を経て、宮城教育大学教授となる。2012年3月定年により退職し、名誉教授となる。同年4月、特任教授として再雇用される。
1988年と2000年、文部省内地研究員として東京大学法学部の明治新聞雑誌文庫で、大逆事件後の言論弾圧とそれに対する森鴎外の抵抗を調査した。その成果を『鴎外・闘う啓蒙家』(新典社,2007年)として刊行し、東北大学から博士(文学)の学位を取得した。
著書として、森富・阿部武彦との共著『『鴎外全集』の誕生――森潤三郎あて与謝野寛書簡群の研究』(?出版,2008年)もある。
内容説明
「山月記」は、新人作家をめざして3年間妻子を放置した中島敦の懴悔録である。精緻な読みで、森鴎外「舞姫」や井伏鱒二「山椒魚」など定番教材に関する通説に挑む。自力で教材を読み解く教師をめざすための必読の書!高校教科書用。
目次
「舞姫」の構図―引き裂かれた愛の悲劇
堀辰雄―「曠野」―古典と西洋の融合
太宰治「貧の意地」―西鶴のパロディ
太宰治「女賊」の位相―戦略としての西鶴の翻案
中島敦「山月記」―自画像としての李徴
中島敦「弟子」―游侠の魂
中島敦「李陵」―人間と運命
井伏鱒二「山椒魚」―結末の改訂
井伏鱒二「遙拝隊長」―村の力学
井伏鱒二『漂民宇三郎』―村社会からの離脱
宮本輝『螢川』の生成―父の発見
現代詩の鑑賞と指導・会田綱雄
現代詩の鑑賞と指導・黒田三郎
著者等紹介
渡辺善雄[ワタナベヨシオ]
1946年福島県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程(国文学専攻)所定単位取得満期退学。1974年岐阜女子大学講師となり、三重大学助教授を経て、宮城教育大学教授となる。2012年3月定年により退職し、名誉教授となる。同年4月、特任教授として再雇用される。1988年と2000年、文部省内地研究員として東京大学法学部の明治新聞雑誌文庫で、大逆事件後の言論弾圧とそれに対する森鴎外の抵抗を調査した。その成果を『鴎外・闘う啓蒙家』(新典社、2007年)として刊行し、東北大学から博士(文学)の学位を取得した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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