Wac bunko<br> 私はなぜ「中国」を捨てたのか

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Wac bunko
私はなぜ「中国」を捨てたのか

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  • サイズ B40判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784898316108
  • NDC分類 302.22
  • Cコード C0234

内容説明

「日本に来たことが私の最大の幸運」共産党による思想教育、文化大革命、天安門事件を経て祖国に幻滅し、日本に帰化した著者の“魂の変遷の記録”。「中国は共産党の“政治的道具”でしかない」と、著者が絶望した中国の内情とは?そして、著者が見惚れ安息の地を求めた日本の美しさとは?祖国を捨てた男の覚悟と哀しみに触れる。

目次

第1章 私は「毛主席の小戦士」だった(私は「民主化運動世代」の一年生;ウソの教義に毒される子供たち ほか)
第2章 いかにして「反日」はつくられるのか(帰国して驚いた中国人民の「日本憎し」;「原子爆弾で日本を滅ぼせ」 ほか)
第3章 中国を覆う「愛国主義狂乱」(「反日」という怪物と、もう一つの怪物;女優の運命を変えた一枚の服 ほか)
第4章 日本で出会った論語と儒教の心(大学の教職を追われた両親;小学校では「国語の師匠」 ほか)
第5章 わが安息の地、日本(美意識の集大成「唐詩宋詞」;「高尚と優雅」が去って「腐敗と堕落」が来た ほか)

著者等紹介

石平[セキヘイ]
1962年、中国四川省成都生まれ。北京大学哲学部卒。四川大学哲学部講師を経て、1988年来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関に勤務ののち、評論活動へ。現在は、中国や日中関係の問題を中心に、活発な執筆・講演活動を展開する。2007年末、日本に帰化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジェンダー

47
これだけの本を書くにはものすごい勇気が必要だったと思います。作者のどのような人生を歩んで来たのかという作品ではあるけれど中国というのは結局共産党がいかに権力を保つための政策しか考えていない事を再確認しました。反日も結局は自分達に向けられない様にするためにしていたのだと。中国は日本より長い歴史を持ち論語などのすばらしい考え方を実践し、いろんな国の手本になっていた時代もあったけれど今や反面教師に成り下がり、自分達の良いところまで完全に潰してしまってるような気がします。中国こそ自己中心的な考えしかない気がする2014/02/16

テツ

34
文化大革命を経て「もう祖国には何も求めることも期待することもない」と中国に見切りをつけ、留学先の日本で学び遂には帰化した石平氏。僕自身は心底ノンポリなので政治的なスタンスにはそこまで興味はないのだけれど、生まれ育った国によって同胞や仲良くしていた人間を殺害されアイデンティティを他国である日本に見出すに至る過程は壮絶なもので、この道を歩んできたことを尊敬する。民主化運動を弾圧された経験が生々しく残る石平氏には、最近の香港のデモはどう見えるのだろう。2019/06/12

ゆきこ

25
文化大革命~天安門事件を中国人として経験してきた石平さんによる中国共産党に対する分析は、大変説得力があるもので、理解が深まりました。祖国に失望させられ、また、祖国に同志を殺された石平さんの心中を思うと胸が痛いです。石平さんが、日本という安息の地で、日本人として自由に言論活動されていることを、とてもうれしく思います。2019/04/20

AKIKO-WILL

23
以前に帰化した中国人、台湾人、韓国人の対談本を読み、石平さんに興味を持ち、何故彼が日本に帰化したのか?気になり読みました。毛沢東時代に子どもだった彼が信じていた政策が全て愚民を育てるモノだったと分かり失望し、日本に留学し日本で学びながらまたも天安門事件で知る母国の内情と変わらないと気付く著者。甥と著者のやりとりに唖然としました。日本人よりも日本の文化に詳しく日本を好きな著者。論語について書いてあり、一度は読んでみたいと思いました。著者のように気付く人と気付かない人の差って何だろう?と考えちゃいました。2015/07/23

MAT-TUN

22
石平さんの天安門事件での苦悩がよくわかった。良い話が一つ。文化大革命の嵐のさなか著者の祖父はひそかに小学生の石平さんに論語を教えていた。決して人に話してはいけないと諭した上で論語をひたすら筆写させる。そしてそのノートを夜の台所にしゃがみ燃やしていた祖父。なんだか映画の一場面みたい。時は過ぎて大人になった石平さんは日本で、ふたたび論語の勉強に打ち込む。「遠い昔の時代に我が祖国から生まれた孔子様の思想と心は、数千年の時間と数千キロの距離を超えて、この異国の日本の地に生きていたのだ」との言葉に私は心を打たれた。2013/10/18

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