内容説明
その虔十という人は少し足りないと私らは思っていたのです。いつでもはあはあ笑っている人でした。毎日丁度この辺に立って私らの遊ぶのを見ていたのです。この杉もみんなその人が植えたのだそうです。ああ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。
著者等紹介
伊藤秀男[イトウヒデオ]
1950年、愛知県生まれ。『海の夏』(ほるぷ出版)で小学館絵画賞、『けんかのきもち』(柴田愛子/文 ポプラ社)で日本絵本大賞、『うしお』(ビリケン出版)でJBBY賞・IBBY(国際児童図書評議会)のオナーリスト賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
52
半月くらい間が空きましたが、宮沢賢治の知らないお話を読んでみよう週間の続きを♪ ■表紙の生き生きとした子供たちを見て☆ 木々の間を行き交う子たちが、本当に楽しそうです♪ ■無垢な魂が呼び寄せた 未来に続くみんなの喜び。賢治のライフワーク「『本当のさいわい』とはなにか」を静かに語るお話でした。(→続2020/12/17
gtn
28
愚直な者と愚か者は異なる。前者は、馬鹿にされ蔑まれても歩みを止めず、大事を成し遂げる人。後者は、人間すべてに尊い生命が備わっていることに気付かず、他人を見下し、結局後世に何も残せない凡人。2021/05/20
南
16
杉の木を植えた男の人の物語。全面に広がる絵も見ごたえあります。2018/01/05
ケニオミ
13
作品名すら知りませんでしたが、宮澤賢治作ということで読むことに。弱い者に対する優しさが感じられる作品でした。弱い者を排除する世の中にはなって欲しくありませんね。2016/09/03
anne@灯れ松明の火
13
新刊棚で。馬鹿にされても、真面目に生きることの大切さを伝えてくれる。絵は伊藤秀男さん。2014/12/14