内容説明
航空機メーカーを母体とするカワサキの技術陣が開発したサムライA1は、過激な2サイクルマシンであり、強烈なデビューを果たしたマッハは、2サイクル3気筒の持ち味を十分に生かした当時「最速」モデルであった。また、4サイクルバーチカルツインエンジンのWシリーズは、名門メグロから受け継がれたツインならではの乗り味と高い耐久性を誇っていた。そして高性能DOHC4気筒エンジンを搭載したZ1/Z2は日本で圧倒的な人気を博し、欧米などの海外市場でも高い支持を得てロングセラーに成長している。こうしたカワサキが開発し、生み出したモデルは、他のメーカーに比べて独特なマシンが多く、常に強い個性を醸し出しているのである。本書では、それらの独創的なカワサキモデルについてその軌跡を紹介する。
目次
メイハツ時代―飛行機エンジニアが創意工夫し、カワサキ単車用エンジンを生み出す
メグロ・ワークス―Z97からK1時代のメグロの技術が、カワサキ650W1を生む
A1/A7・シリーズ―スポーツ車イメージの先駆け―AシリーズGPレース技術を投入し登場する
マッハ2・750SS―マッハ・シリーズの先陣を切ったH1、そしてH2―鮮烈デビュー
S1―S3・トリプルズ―最初で最後の空冷2サイクル3気筒マシン250SSからKH400を追う
カワサキ・M/J/G/B―実用者からスポーツ車へ50~175ccの黎明期M5からKC125まで
スーパー―4・Z1/Z2―NYSニューヨークステーキ登場、キングZ1/Z2のあゆみを追う
AMA―KZ1000S1―AMAスーパーバイクチャンピオンへの足跡KZ1000JからZ1000Rまで
ザッパー・KZ650―ザッパーZ650からターボマシンZ750Tまで…軽量、高性能空冷フォア時代
ニンジャ・GPZ900R―空冷シックスから水冷フォアへ…新しい900ccへの提言GPZ900R〔ほか〕
著者等紹介
小関和夫[オゼキカズオ]
1947年、東京に生まれる。1965年より工業デザイン、機器設計業務と共に自動車専門誌編集者を経て、今日に至る。1970年毎日工業デザイン賞受賞。フリーとなった後は二輪、四輪各誌へ執筆。二輪、三輪、四輪の技術および歴史などが得意分野。雑誌創刊にも複数関与する。自動車、サイドカー、二輪車部品用品を設計する「OZハウス」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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