内容説明
大人にはない、もしくは大人になったら消失してしまう、子ども独自の能力とは何なのか。かつて直観像や共感覚をもって子ども独自の能力と捉えた研究書が刊行されたが、本書では子ども独自の能力を生理的、感覚的な特異性・病理性に求めず、日常的に妥当であると見なされるもの、または科学的に根拠のあるとされるものに見出している。本書を通して、日常では透視し得ない子ども独自の能力・才能が垣間見られることであろう。
目次
1 生まれながらの画家(生まれながらの頭足類画家;生まれながらの抽象画家)
2 イメージスキーマ開発者―幼児の知覚分析能力(イメージスキーマとは何か;主要なイメージスキーマの形状―生物性/非生物性を分かつイメージスキーマ)
3 オノマトペ単独利用者(オノマトペ絵本『もこもこもこ』の不思議さ;オノマトペの認知言語学)
4 相貌的思考の達人(相貌とは何か;「夕暮れに古寺で」聴く「音の怪」―音風景にみる相貌的思考)
5 アナログ的思考者(大人の二分法的思考―デジタル的思考とそれを増幅するテレビ;後期ハイデガーの言語論―言語習得後のアナログ的思考の展開 ほか)
著者等紹介
中井孝章[ナカイタカアキ]
1958年大阪府生まれ。現在、大阪市立大学大学院生活科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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