レオナルド・ダ・ヴィンチ 藝術と発明

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  • サイズ B5判/ページ数 2冊/高さ 27cm
  • 商品コード 9784887217461
  • NDC分類 702.37
  • Cコード C0070

内容説明

名画の作者であり、飛行機械や自動で走る車などを構想した発明家・科学者として知られるレオナルド・ダ・ヴィンチは、後世の人々に「偉大な芸術家」や「万能の天才」と呼びならわされ、なかば崇拝とも言えるほどに神格化されてきた。しかし近年の研究によって、その人物像は「先人の知恵の集積」という大きな流れの中に正しく位置づけられつつある。芸術・科学・哲学といった多岐にわたる活動を統合した「生きた人格」として、レオナルドは今なお評価を更新され続けているのである。レオナルド研究の重鎮と俊英による著書をひと組にまとめた本書は、従来のレオナルド像を刷新し、手稿の丹念な読解によってはじめて可能になる、人間としての新しいレオナルド像を提示する。

目次

飛翔篇(アイデアの源―フィレンツェ・1469年頃‐1482年;力学の視覚化―ミラノ・1483年頃‐1499年;注視された自然―フィレンツェミラノ・1500年頃‐1508年;理論の優位性―ミラノ、ローマ、クルー・1509年頃‐1519年)
機械篇(真の科学;知の源泉;ホモ・ファベル もの作る人;演劇から産業へ;「発明は失われることはない」)

著者等紹介

ラウレンツァ,ドメニコ[ラウレンツァ,ドメニコ][Laurenza,Domenico]
ルネッサンス美術史と、特にレオナルドを中心とした科学図像史が専門で、フィレンツェの科学史博物館とシエナ大学を拠点に研究活動をおこなう。再規模型や再現CGを用いるレオナルド関連の展覧会に数多く携わる。2006年にフィレンツェのウフィツィ美術館で開かれた‘La mente di Leonardo’展において、中心的な役割を担う

ペドレッティ,カルロ[ペドレッティ,カルロ][Pedretti,Carlo]
UCLAのレオナルド研究所所長。ペドレッティ財団代表。ルネサンス美術史を専門とし、特にレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿研究に関しては世界的な権威。レオナルドのオリジナル手稿を、直接に調査する方法により、その内容の解読や、本来の紙葉構成の復元などに多大な貢献をした。40冊以上の著作を発表し、論文や記事、展覧会カタログの総数は400にのぼる。また、レオナルド研究の‘Achademia Leonardi Vinci’誌を創設し、世界的規模でのレオナルド研究を牽引している

加藤磨珠枝[カトウマスエ]
東京芸術大学大学院美術研究科博士課程修了。立命館大学准教授

長友瑞絵[ナガトモミズエ]
東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了

田中久美子[タナカクミコ]
東京芸術大学大学院美術研究科博士課程満期取得退学。東京芸術大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roughfractus02

2
身体は機械であり機械は生命である。それゆえ死後自分の発明した機械が動くのを見たら私の名を呼んでくれ、とレオナルドは言ったのだろう。本書はホモ・ファベル(物を作る人)として彼の手稿を丹念に読み、機械篇をD・ペドレッティ、飛翔編をC・ラウレンツァの2人の手稿研究者の複眼的手稿解釈を、ページ上のカラー図版と共に展開する。脳がデバイスを求める機械なら、彼にとって飛翔するための翼機械やプロペラ機械も拡張された生命なのだ。昨今彼の展示が3D化されて気づくのは、美術館に閉じ込めるために絵画を二次元に堕した歴史のほうだ。2017/04/30

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