内容説明
量的拡大を続ける中国高等教育の一翼を担い、今や年間受験者400万人にも達する「独学試験制度」―個人が自らの学習で得た知識や技能を、国が試験によって認定し、高等教育修了の資格を与えるという、この中国独自のシステムの全容を、普通高等教育制度、成人高等教育制度との関連の下、わが国で初めて具体的に紹介・考察した労作。その行間から浮かび上がるのは、日本にも勝る、国民の高等教育に対する熱烈な希求だ。
目次
序章 研究の目的と課題
第1章 高等教育の多様化過程
第2章 高等教育システムの量的拡大
第3章 高等教育独学試験制度の導入と基本的な枠組み
第4章 試験参加者のプロフィールと意識
第5章 学習支援活動の展開
第6章 開設専攻と試験科目
第7章 多様化した高等教育システムにおける高等教育独学試験制度の位置づけ
著者等紹介
南部広孝[ナンブヒロタカ]
1967年生まれ。京都大学教育学部卒業。同大学大学院博士後期課程学修認定退学。博士(教育学)。比較教育学専攻。広島大学大学教育研究センター(現高等教育研究開発センター)助手、長崎大学アドミッションセンター講師・同助教授(准教授)を経て、京都大学大学院教育学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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