内容説明
一元的・専制的自我が俯瞰する美から、動的・多元的脳内ネットワークが創発する美へ―人間観・社会観におけるパラダイム転換の曙光に即応し、爛熟し崩壊しつつある近代芸術理論を超えて、最新の分散並列型コンピュータ・システムとの類推のもと展開される、著者長年の新美学探究に基づく、直截・脱定型的な「プリミティヴ」芸術理論の登場。
目次
1章 近代芸術の生成と解体
2章 新しい感性論を構想する
3章 新しい情報科学がもたらすアイデア―分散並列処理
4章 記号表現のプラグマティクス
5章 新しい世界を創る逆メタファ
6章 オブジェ―世界を創る素材
7章 主題場
8章 下からの綜合―ディレクターと設計図のない創造
9章 創発する新しい世界
10章 追補:感性の生まれ出る仕組み
著者等紹介
川野洋[カワノヒロシ]
1925年中国東北部撫順生まれ。1951年東京大学文学部哲学科卒業。現在、東京都立科学技術大学及び東北芸術工科大学名誉教授(文学博士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。