内容説明
仮想現実時代における窮極の映像と言語論。
目次
目蓋のある映像
まなざしと映像(へその緒としての母の写真―ロラン・バルト『明るい部屋―写真についての覚書』;アメリカン・リアリズムと写真 言語と映像のテクスチュア―ソンタグ;隠喩としての映像;死の視線についての言説―多木浩二『写真の誘惑』;触わる色彩と瞬きするカメラ・アイ―セザンヌからホックニーへ;空間に貼りつく写真―ホックニーの『カメラワークス』;廃屋に蓄積された時間を遮断するフィルムの現在―ジョルジュ・ルース;映画映像の質感と視線の手触わり―異性愛の映像と同性愛のまなざし;不在のまなざしの時代)
肉体とことば(プルーストの欲望と嫉妬のイマージュ;ガレとプルーストの文体;女から自立する劇のことば―“女殺し”のジョイス;肉体のふくらみとことばの組織;「地獄とは他者である」―サミュエル・ベケットとの一幕;限りなく存在に近いことば;“I”の消滅とまなざしの反詩;空虚を見つめる非人称のまなざしへの自我の空無化)
映像とことば(写真における身と体の交叉)