内容説明
西欧近代の実体的自己像を、独自の「あいだ」理論によって決定的に乗り越えた著者が、自己と環境の相即・境界を光にあて、前人未踏の「こと」としての生命論を展開する。
目次
1 身心相関と間主観性(身心二元論を超えて;主観と主体;公共的間主観性と私的間主観性;ヴァイツゼッカーの「主観・主体」;境界はどこか―個体と集団;主体的身体)
2 人間学的医学における生と死(「生きている」というアクチュアリティ;環境との「相即」―生きることの本質;二重の境界を生きる;「死」の人称的差異;「医学への主体の導入」―二人称の関係の共有)