内容説明
レストラン「クウクウ」のシェフを辞めて数ケ月、やっと動き出した自分の時間の重さをからだで受け止めて、どこまでも新しい毎日が過ぎてゆく。日記エッセイ第三弾。
目次
2003年3月
4月
5月
6月
7月
8月
著者等紹介
高山なおみ[タカヤマナオミ]
1958年静岡県生まれ。東京・吉祥寺にあったレストラン「諸国空想料理店KuuKuu」のシェフを1990年から2002年末までつとめ、その後料理家に専念。現在は書籍、雑誌、テレビなどを活動の場にする
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
28
1ページ目から大爆笑。カボチャの夢ですが、何故爆笑かは読んでのお楽しみ。 相変わらずの天然の大らかさが漂っています。 りうさんが近くのアパートに独立し、ご夫婦二人の生活になりました。 1巻の頃よりは、一緒の食事が増えたようです。 自宅でのお料理教室も始められました。 おしゃれで気取った教室ではなく、季節の食材を使ったお料理で、高山さんが教えたいと思ったのを、知り合いのお嬢さんたちに教えているといった、スタンスに好感を持てました。2014/06/24
ホークス
19
料理研究家の日記。お店抜きの生活に馴染む中、娘が一人暮らしを始めた。空になった部屋で淋しさを予感する。著者は普通の材料を使い、知ってる様で未知の味を創る。人間の行いは「生きるための活動か芸術か」の二種類しかないらしいが、料理は芸術だろう。縛り付ける「現場」を失い、創造の苦しみと底なしの自由の間でもがき始めた様だ。発見した元気になる方法は「自分の好きな人を一人ずつ思い浮かべ、じっくりとその人の良さを味わってゆく。最後はその人たち全員に応援してもらっているつもりになる」。凄いアイデアだと思う。2017/10/09
のぼる
9
「家族の毎日のごはんの世話をするのは楽しいことだけど、つまらなくもある。日々の落ち着いた暮らしというのは、私にとってかけがえのないものではあるが、それを一週間にいちど壊したくなる。」「本というのは、まったくすばらしい!」具合が悪くなるとインスタント食品が欲しくなるのは、より身体を痛めつけて休ませる方向に持っていくためらしいよ、高山さん。「もしも何か間違ったとしても、おいしいと自分が感じたなら、その料理は成功したってのとで、イェイ!」沖縄旅行といい、なんだかはっちゃけモードの第三巻。さらりと心に残る。2013/05/25
まみ
9
高山さん、やっと自身の酒癖の悪さに気がつかれた様子。笑 なんだか、読めば読むほど高山さんというひとを好きになります。時々出てくるご主人の言葉(「みいはほんとに○○じゃのう」)が穏やかな愛を感じられて良い。そしておまけレシピの納豆の味噌バター炒めというのが気になるのでいつか作ってみよう。2009/08/01
44happy
7
料理家というと「全て手作り、市販のものなどとんでもない!」というイメージだったのですが、くつがえされました。忙しい時は出来合いのお惣菜を買ってきたり、旦那さまに作ってもらったり。そんなことまで包み隠さず書いてしまう、高山さんの食との付き合い方はとっても自然で、びっくりするほど肩に力が入っていない。著名な料理家なのに、凄いことだな~と思います。お酒と旅となにより人間が大好きな「高山ワールド」にすっかりハマってしまいました。今、3巻目。まだまだ先が読めるなんて、幸せ。2010/02/26