内容説明
恋の化学反応で出来上がった薬品であなたの息を、幸福に詰まらせてみせる。ライフイズヴェリィショート。かなわない想いなんて大嫌い。誰かに試したい、9つの恋の特効薬を収めた最新小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tetsu
6
★2 山田詠美らしい感性が光る9編の短編集。他の作品は読んでないけどこれで十分かな。あとがきも著者らしい。2014/11/08
sabosashi
5
いうまでもなく器用に話をこしらえていく。はっと息を呑んでしまうような短篇もあり。読んでいるあいだはじつに心地よい。それでいて、いつかまた読んでみたいという気にさせる(ふつうは、読んでいるあいだは感心させられるが、わざわざまた読もうという気になるのは、ごくわずか)。これは最大の褒め言葉といってもいいくらいのはず。とはいえ、こっそり打ち明けてもいいものなら、エイミーはこのくらいでいいのかもしれない。逆にいえば、いっけん、そんなにおもしろくもなさそうなものにおもしろさを見出すという芸を身につけたいものだと思う。2017/05/08
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
5
「4U」「眠りの材料」「ファミリー・アフェア」「血止め草式」「男に向かない職業」「天国の右の手」「高貴な腐蝕」「紅差し指」「メサイアのレシピ」の9話。世間一般がどうこうではなく、主人公たちがどう感じたのかが率直に書かれていて、なかなか面白かったです。★★★★2009/08/23
はみる
3
主人公の独特な感性のようなものがよかった。私的には「眠りの材料」が印象に残りました。性や人間の短編集。2009/08/27
SHIORI
2
不思議なことにこのタイトルというか、むらさきがかったブルーの色というか、この本自体は凄く昔から知ってた。いつくらい昔って、少なくとも高校時代には一度手にとったような記憶がある。それをきっと今読むべきタイミングで読んだ。とろとろに凍った透明の強いお酒を思い出すのいつもこの人のコトバを読むと。でも昨日読んだばっかりだっていうのにちっとも中身は覚えてない。読んだそばからとろとろと流れ出すかんじ。だけど、それがものすごく心地いい2010/07/16