内容説明
夭折した天才監督・山中貞雄が活躍した一九三〇年代―日本映画黄金の青春時代を生き生きと描いた、名匠・加藤泰監督の遺作ノンフィクション。四半世紀の時を経てここに甦る。
目次
山中貞雄とぼく
おばあちゃん
おじいちゃん
少年山中貞雄
大活動写真の時代
マキノの昼行燈
ダメ助監督の一大決心
書いて飲んで書きまくって
忠節は活動写真にも
初監督―鉄則への反逆〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misterplanty
1
早逝が本当に残念だ。2025/03/24
yoyogi kazuo
1
山中貞夫の甥であり自身も映画監督として知られる加藤泰による力作評伝。さすがに身内だけあって祖父母の代からの詳細な事実が書き込まれている。公開当時の批評ではかなり辛辣な評価もあったことも分かる。著者はこの本の出版前に他界。最後の一文に映画ファンなら誰でも首が千切れるほど頷くはずだ。 「ぼくが、いま思うことはただ一つ、どうして山中貞雄みたいな、こんないい男が、こんなことで死ななければならなかったのか、そのことである。」2022/01/10
a.k.a.Jay-V
1
珍しい山中貞雄の本である。しかも評論家が執筆したのではなく監督の加藤泰!しかも山中さんからみたら甥に当たるらしく、つまりは加藤監督からすれば山中監督は叔父。そうこれは加藤泰による「ぼくの叔父さん」である。2014/08/28