出版社内容情報
柴田よしき[シバタヨシキ]
著・文・その他
内容説明
猫は水が嫌いなのに、どうして魚が好きなんでしょう?女の子は辛いこと、苦しいこと、めんどくさいことなんかみんな嫌いなはずなのに、なぜ、いつも恋を追い掛けているのでしょう?辛くなく、苦しくなくて、面倒でもない恋なんてどこにも転がっていないって、みんな知っているのに。
著者等紹介
柴田よしき[シバタヨシキ]
1959年、東京生まれ。青山学院大学卒業。95年に『RIKO―女神の永遠』で第15回横溝正史賞を受賞しデビュー。以後、ミステリを中心に、ホラー、伝奇小説、SFなど幅広く活躍
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アコ
18
【再読】9篇収録の短篇集。ミステリー調の1996年-2000年各誌掲載作品。デビューが1995年なので初期のものゆえあまり統一感はないけども、それぞれ楽しめる要素があったようにおもう。主人公はすべて女性。恋に破綻した末に壊れていく姿が多く、それもタイトルにつながっている。約20年前の作品なので情景描写に古さは感じるも心のなかは変わらないねとも。そりゃそうだ。グイグイ来る『やすらぎ~』『深海魚』『どろぼう猫』の並びが好き。『切り取られた~』もかな。『化粧』が少し異色だけど嫌いではない。2016/07/25
星落秋風五丈原
15
かつて小学校の仲良し6人組は空き地に「トム・ソーヤの小屋」を作っていた。そして彼等も36才になり、仲間のうち結婚したカップルの妻が強盗に殺される。久しぶりに再会するが。「トム・ソーヤの夏」万引きをする女性によく会う主人公。「やすらぎの瞬間」3か月前に男にふられ、仕事では失敗してすっかり落ち込んだアコが帰宅途中に立ち寄ったコンビニで、子供の頃ばかにしていた美穂と再会した。10年前の彼女は愚鈍で太っていたが、今は見違える程美しくなっていた。2001/12/01
ぶんこ
13
怖い本でした。 短編なのですが、主人公の女性達が怖い。 克己心を持って自らを律する・・難しいけれど、こういった物語を読むと、自分を大事にして幸せを得る為には大事だなと実感。 ちょっとした事で、マイナス方向に進む人生の怖さ。 読み続ける事が出来ず、「どろぼう猫」で中断しました。2014/05/04
calaf
13
人は外見と中身は異なる。それは、女性だけではなく男性もそうでしょう。それが良い方向にいく人と、悪い方向にいく人と分かれているのかも。まぁ、善悪なんていうものは、あくまで主観に過ぎないのでしょうけど。2013/05/18
恋空
8
怖かったけど、よくありそうな話しの短編です。読み終わり大きな溜息が出ました(笑)2015/04/23