演劇は仕事になるのか?―演劇の経済的側面とその未来 (改訂新版)

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演劇は仕事になるのか?―演劇の経済的側面とその未来 (改訂新版)

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  • サイズ A5判/ページ数 231p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784865980219
  • NDC分類 770.9
  • Cコード C0074

出版社内容情報


演劇・劇団をとりまく経済的側面とその未来について演劇と社会の関係を見直しつつ、演劇の成立のさせ方を考え直す。
演劇で食っていこうじゃないか、はたして食えるのか?…演劇・劇団をとりまく経済的側面とその未来について、経済的側面に焦点を当て、演劇と社会の関係を見直しつつ、演劇の成立のさせ方を考え直す。

2011年に彩流社から刊行され、演劇本としては異例のロングセラーを記録した『演劇は仕事になるのか?』の待望の改訂新版が、データ類を刷新、さらに劇場法成立を踏まえて5、6章を大幅改訂してアルファベータブックスから新たに刊行!!


はじめに
「劇団」から「劇場」へ?
第一章 演劇のいま?日本の「劇団」は何を成してきたのでしょう?
日本に劇団はいくつあるのですか?
芸術活動は事業ですか?
劇団が法人格を持つ意味
俳優ではどうしても食えない?
ちょっと深入り豆知識 コラム? 劇場の座席数
食える演劇、食えない演劇
事業のパターンと公演場所
舞台は〈時間の缶づめ〉!
芸術共同体としての「劇団」
よそで稼いで舞台を支える
観客組織という基盤
ちょっと深入り豆知識 コラム? 演劇鑑賞会のあゆみ
小劇場運動が起こってから
「劇団」から「プロデュース集団」へ
商業劇場のオープンとプロデュース公演
ちょっと深入り豆知識 コラム? プロデューサー・システムとプロデュース公演
小劇場が育むもの
第二章 劇場って何でしょう?
劇場を劇場たらしめるものとは?
芝居小屋・劇場・公立ホール
公立ホールはプロの舞台には不向き?
ちょっと深入り豆知識 コラム? 公立文化施設の名称の変遷に見る時代背景
ちょっと深入り豆知識 コラム? 批判も進化する?
公立文化施設は劇場ですか?
公共劇場の出現
第三章 芸術と公共政策との関係
芸術文化振興基金のスタートと公的助成の「定着」
そもそも、なぜ芸術に公的助成が必要なのでしょう?
ちょっと深入り豆知識 コラム? 『舞台芸術 芸術と経済のジレンマ』
ちょっと深入り豆知識 コラム? 公共財と芸術の価値
● 公共財と準公共財
● 経済学でいう価値について
芸術助成の根拠と文化政策の理念
芸術助成制度を整えにくいのはなぜ?
ちょっと深入り豆知識 コラム? 文化庁の創設と舞台芸術振興、そしてアーツプランの功罪
● 苦肉の策の連続
● 重点支援の紆余曲折
芸術団体の法人格と助成のしくみ
日本にやってきた「アーツ・マネジメント」とは?
ちょっと深入り豆知識 コラム? アーツ・マネジメント教育事始め
● イギリスからアメリカへ
● 日本での広まり方
多様な価値のジャグリング
ちょっと深入り豆知識 コラム? 民間非営利組織と「市場の失敗」「政府の失敗」
●「見えざる手」だけでは実現しないこと
● 非営利公益の組織という選択肢
「森」を見てデザインする助成制度に
継続的な助成制度を核に
ちょっと深入り豆知識 コラム? イギリスのアーツ・カウンシルの変遷
● つかず離れずの距離
● 芸術政策から社会全体を意識した文化政策へ
第四章 隣の芝生、自分の庭
「日本はダメよね」なのか?
支流を集める大河と、支流が広がる平原
「たしなむ」文化
「日本の伝統」というステレオタイプ
アマチュア文化のすごい国
踊る阿呆に見る阿呆
「八方美人」の公立文化施設
第五章 地域と公共劇場のこれから
どのような観客を増やすのか
各地に公共劇場の整備を―劇場法の提起
ちょっと深入り豆知識 コラム? 「仮称・劇場法」の提起の背景
● ずいぶん前からの話
●「公の施設」であるかぎりダメ?
法律に何が期待できるのでしょう?
地域主体じゃないと意味がない
公共劇場の目指すところ
コミュニケーション教育の拠点?
演劇の力を応用する
ちょっと深入り豆知識 コラム? ワークショップ、アウトリーチ……カタカナ語の意味
● ワークショップ流行りですが
●「コミュニティ」に「アウトリーチ」するって?
作品の巡回、人の交流
第六章 演劇の未来と文化政策
「劇団」も「劇場」も
創造の核となる集団
「お店」を増やす効果
ちょっと深入り豆知識 コラム? プロの定義、イギリスの場合
● イギリス演劇のプロの三つのカテゴリー
● プロには掟がある
ふさわしい組織の形
芸術団体を発展させる政策
「演劇を支える」から「演劇で支える」へ
芸術団体の説明責任
演劇集団を継続しない自由もある
自由とルール
公演のつくりかたは、このままでいいのでしょうか?
広がる演劇の仕事
結びに代えて ?アーツ・マネジメントのココロ?
あとがき

米屋 尚子[ヨネヤ ナオコ]
1960 年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。外資系銀行勤務を経て、86 年から88 年、白水社『新劇』編集部に。フリーの演劇ジャーナリストなどを経て、91 ? 93 年、英国シティ大学大学院芸術政策運営学科に留学(Postgraduate diploma in Arts Administration, MA in Arts Criticism 修了)。93 年、慶應義塾大学アートセンター立ち上げに参加、94 年? 95 年、米コロンビア大学大学院に留学(Teachers college, Arts Administration 客員研究員)。96 年より日本芸能実演家団体協議会(芸団協)に勤務。舞台芸術にかかる研修事業、調査研究、政策提言などに携わる。

内容説明

データ類を刷新、劇場法成立を踏まえて5、6章を大幅改訂!“劇場法”と、これからのアーツ・マネジメント。

目次

第1章 演劇のいま―日本の「劇団」は何を成してきたのでしょう?
第2章 劇場って何でしょう?
第3章 芸術と公共政策との関係
第4章 隣の芝生、自分の庭
第5章 劇場法施行後の地域と劇場
第6章 演劇の未来と文化政策

著者等紹介

米屋尚子[ヨネヤナオコ]
1960年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。外資系銀行勤務を経て、86年から88年、白水社『新劇』編集部に。フリーの演劇ジャーナリストなどを経て、91~93年、英国シティ大学大学院芸術政策運営学科に留学(Postgraduate Diploma in Arts Administration,MA in Arts Criticism修了)。93年、慶應義塾大学アートセンター立ち上げに参加、94年~95年、米コロンビア大学大学院に留学(Teachers College,Arts Administration芸術文化研究所客員研究員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さくら

1
演劇に対して、政府からの補助金があることは知らなかった。だけど、日本政府はフランスと違って、芸術にあまり関心がないので補助を受けるのは難しそうな印象を受ける。2023/05/07

中津ゆか

1
法律とか文化のことはあまりわからなかったけど、けどやる人よりも見たい人の方が多いのはびっくりした。あとこの多様性を求められる時代で多様的にできないのは少し不便と感じた2018/06/08

tkm66

1
演劇の環境も30年前と大分変わったのね(遠い目)・・。2016/11/27

水波流

0
2011年初版から5年。劇場法の成立に合わせた2016年改訂版。 今、東日本大震災とコロナ禍を経た筆者の考えを聞きたい。2022版を読んでみたいなぁ。5年ごとに改訂して欲しいくらい。2022/05/22

tetekoguma

0
以前より商業演劇以外の小劇場演劇が「喰えない」ことに違和感がありました。その理由は1960年代にボーモルとボーエンが舞台芸術の経済学として分析しているのですが本書ではそうした経済学的な論理だけでなく、文化政策や演劇をめぐる現場の状況を口語体の優しい言葉で伝えてくれています。米屋さんの講義を拝聴したことがありますがアカデミックな議論、現場や政策(文化行政)の話など大変興味深かったのですが何より演劇への愛が伝わる温かいものだったことを憶えています。2021/11/27

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